ほんとにあった!呪いのビデオ Special 1(ネタバレあり)

eye_catch_noro_sp1 ほん呪
ほんとにあった!呪いのビデオ Special
ほんとにあった!呪いのビデオ Special

はじめに

このSpecial1は、ほんとにあった!呪いのビデオ5と6のあいだに発売されたものです(正式名称はSpecial『無印』)。

今まで紹介されたエピソードの中から、その後の顛末や、新事実を紹介して、深く掘り下げるといったコンセプトの、文字通りのスペシャル版のような位置付けで作成されたもので、そのためか、この巻では完全な新エピソードが少なく、1件(1.5件?)しかありません。

しかしながら、Special2巻以降は、普通に新作ばかりになって、ちょっと尺が長いだけの、通常版との差がよくわからないシリーズになってしまい、結局このシリーズは5巻までしか製作されませんでした。

ただシリーズ全般の内容的には、侮れないどころか、ほん呪を代表する傑作も含まれていますので、けっして見逃すことはでできないシリーズとなっていると思います。

今回のレビューはこのシリーズの1巻目です。

続・作業服の男(すこし怖い)

概要

ほん呪2で紹介された、観るものすべてに災いをもたらす映像、「作業服の男」。この坊主頭の男性が、映像内で何かしゃべっているとの情報が、視聴者から多数送られてきた。スタッフは再度画像を検証し、この現象を調査する。

感想

かつてこの鉄道線では、落盤事故があり犠牲者が出たこと、関係者がこの映像を見て(見せちゃって良いのか?)、犠牲者と似ているという証言がインタビューされていました。前回も気がついたのですが、確かになんかしゃべっている気がします。でもほとんど聞き取れませんでした。「怖いです」と言ってるような気も?。

ただ、見ただけで災いの起こるという、この映像を、再度見なければならないという恐怖感があります。結局また見てしまいましたw

ストーカー(すこし怖い)

概要

ストーカーに悩む女性が、探偵に依頼して部屋に定点カメラを設置。すると合鍵かなにかでで侵入したストーカーの姿を捉えた。その男は、以前投稿者が利用していた、クリーニング店の店員であった。その後、探偵に待ち伏せしてもらい、郵便受けを物色しているところを直撃。探偵に詰め寄られ、オロオロして逃げ去るストーカー。

これで、ストーキングはおさまるだろうと思っていたら、後日、定点カメラが電子レンジのガラス部分に映る、その男の顔を捉える。探偵はなおも調査して、彼の実家を突き止める。しかしながら、映像に映ったその日以前に、彼は事故で亡くなっていることが判明してしまう。死してもなお、その女性への執着はおさまらないとでも、言うのだろうか。

感想

1回目に映る男の姿は生身の人間で、2回目に映った姿が幽霊。そういえば2回目は玄関から入る様子はなく、唐突に電子レンのガラスに映り、この世のものでは無いことがうかがい知れます。正直小さくて、あまり怖くはありません。拡大画像では表情も分かるので少し怖いですね。

続・父を呼ぶ声 前編(怖い)

概要

ほん呪5で紹介されたエピソード「校庭」の続編。視聴者から背景の民家の窓に何か映っているという報告が寄せられる。実はこの民家は近所でも有名な廃屋で、中に人などいるはずが無いというのだ。映像を確認すると確かに何者かの姿が動いている。スタッフはその視聴者とともに周辺の調査を敢行する。

取材によって、その廃屋で殺人事件が起こったことを突き止める。また、近所では、事件とともに、この家に幽霊が出ることは有名無実になってしまっており、近所の若者が撮影した、心霊写真とおぼしきものも紹介される。さらに、大正時代にも、似たような事件が起こっており、呪われた場所として、周辺には認知されていることもわかる。

近所への取材などから、家の持ち主を特定し、取材することに成功する。遠い親戚と名乗る、廃屋の持ち主へのインタビューで以下のことが判明する。

  • 一家の長男が、祖母、母、妹、弟を殺害し、自殺した。
  • 一家の父親は事件の前に既に他界。よって一家全滅。
  • 空き家となった家を売ろうとしたが、買い手がつかない。
  • 解体しようにも、怪我や事故で作業が進まず、請け負う業者もいなくなった。
  • 現状のまま放置

残念ながら、廃屋への立ち入りの許可は得られなかった。

さらに近所への取材の中、近所に住む長男の同級生への取材で、一家には「お父さん」呼ばれる、別の人物の存在が明らかになる。一家の父親は既に他界しているはず。「お父さん」と呼ばれる人物は何者なのか?

あの映像に入っていた音声も…「お父さん」…

後編に続く。

感想

ほん呪5を見たときには気がつきませんでしたが、確かに映像奥の住宅の窓に何かの影が動いています。

姿かたちがよく解らず、どうも大変大きなものの一部が垣間見えているようにも感じられます。動きが結構スピード感があるので、有名な怖い話「くねくね」を連想してしまいました。

ここで事件があったことを知ると、結構不気味です。

続・白い着物の女(すこし怖い)

概要

ほん呪1の「白い着物の女」を観た視聴者から、同様の女の姿が自宅にも現れたとの報告が絶えない。しかしながら、最初の投稿の舞台になった部屋では、発表以来ぴったりと怪奇現象が止んでしまった。この女の怪奇現象は、ビデオテープを渡り歩いているとでも言うのだろうか。

そして、ほん呪1を視聴後、その女の姿を捉えたという映像が、ついに投稿された。

感想

鍋パーティーを行っているリビングの奥、洗面所のドアが開くと、女性の姿が割とはっきり見えます。頭が天井に付くくらいの位置なので、普通の人間じゃ無いというのがわかります。ちょっとギョッとしますがそんなに怖くはありません。ただ、これが「白い着物の女」かとうかは、正直微妙ですね。

続・タイムカプセル(前作の映像のみ)

概要

ほん呪5の続き。タイムカプセルの映像で、一人の女の子の顔が、恐ろしく歪んで見えるというもの。その子は一家で蒸発してしまって行方知れず。もうこの世にいないのでは…という話だったのだが。

スタッフが調べると、その子と家族は単に父親の転勤で、転居しただけということが判明。一時的に引っ越しただけで、高校生くらいの頃にはもう戻ってきているとのこと。連絡が取れなかったのは、ちょうどあの映像が撮影された頃に、クラスメイトからいじめをうけており、故意に連絡を絶っていたことがわかった。そのいじめの首謀者はなんと、この映像の投稿者であったというのだ。

感想

居酒屋のお座敷らしき部屋で、いじめ糾弾会が始まりますw。あの歪んだ顔は、いじめに対する彼女の内面の怒りを吐露したものだったのでしょうか?。それにてもこの投稿者くそです。

ニュース映像の怪(怖い)

概要

とある少女が行方不明になり、捜索の様子を伝えるニュース映像に、顔らしきものが映り込んでいた。霊能者といっしょに、今も行方不明の少女の両親や、少女の失踪現場に取材を行う。

が、何故か霊能者は、失踪した少女よりも、スタッフに取り付いた霊のことを気にしだす。実は「父を呼ぶ声」の取材後から。ほん呪スタッフルームではラップ音などの怪奇現象が絶えないという(映像あり)。霊能者はこの霊をしっかり祓うには、その現場である、あの廃屋に行かなければならないと言い出す。

夜にもかかわらず、現場に向かうスタッフと霊能者。霊を祓うと言う大義名分を得たスタッフは、大胆にもあの廃屋に不法侵入。そこでは数々のラップ音が鳴り響く。霊は無事祓えたようだが、今度はあの持ち主の男性が怒鳴り込んでくる。

感想

数々のラップ音は結構迫力の音でびっくりします。家主が乗り込んでくるシーンは、突然でさらにびっくりしますw。

ただ、物怖じせず、「あの一家でお父さんと呼ばれていたのは、本当はあんたなんじゃないの?(もちっと優しい口調ですけどw)」と逆に問い詰めて行く中村さんに脱帽しました。

そう、「お父さん」はこの家主だったんです。遠い親戚とか言ってごまかしていたけど、早くして亡くなった父親の弟で、未亡人の母親とできてしまったらしいということまで、別の親戚から聞き出していたんですな。突っ込まれてこの「おとうさん」ちょっと口ごもってました。

このエピソードの題名は本来は「父を呼ぶ声(後編)」でしょうね。

さて、タイトルにもなった、ニュース映像ですが、2回くらいパパッと顔らしきものが映り込みます。ちょっと異様で不気味です。少女が最後に目撃された現場に朽ち果てた「入るな危険」みたいな看板があるのですが、そこにつたない漫画みたいな、朽ち果てているので、それなりに不気味な顔が描かれていました。彼女が最後に見た風景がこの看板なのではないかという感じで締めていました。

結局、少女は結局行方不明のままなので、後味が悪いです。

感想まとめ

結構見ごたえのあるメインエピソードで面白かったです。特に印象に残ったのは、廃屋での取材時のラップ音です。通常ラップ音は「ピシッ」とか「パシッ」とか程度なのですが、今回は「バンッ!」「ドカン!」とかなりの迫力で、女性スタッフは悲鳴をあげるほどです。霊能者とスタッフの会話に呼応するように鳴るので、鬼気迫るものがあります。

それにしても、「おとうさん」と長男との間にどのような確執があったのでしょうか?。

それとも呪われた土地に心を乱されてしまったのでしょうか?

興味は尽きませんが、これ以上は深く追求せずに取材は終わります。まあその方が良いでしょうね。

これが本当の話ならw

その他コラムみたいなもの

話はまったく変わりますが、こういう事件や事故の現場や家屋では、当事者や近所の人は不祥事として極力隠そうとしますよね、日本では。取材にも非協力的になるし。

それで思い出したのが、海外では、特にアメリカやイギリスでは違うらしいということ。

そんな場所が観光名所になっちゃうんです。幽霊が出るなんて噂のホテルなんか、そのまま泊まれるんですよ。それも「幽霊が出る」と銘打ってw

イギリスでは「ロンドン塔」が有名ですし、「ロンドン怪奇スポットツアー」が組まれるくらいです。

アメリカでは「リジーボーデンハウス」が有名で、殺害現場がそのまま資料館になってます。1892年にリジー・ボーデンの父親と母親が、自宅で惨殺されるという事件があったのです。死因は斧でめった打ちでした。娘のリジー・ボーデンが犯人では無いかと疑われたのですが、裁判では無罪となり、結局事件は迷宮入りとなってしまいます。

その家は当時のまま保存されていて、死体発見現場に惨殺死体の写真と解説が設置されていたり。そしてもちろんここ、宿泊できるらしいですw

さらにはなわとび歌として、事件の様子が童謡(いわゆるマザーグース)になっているんだそうです。子供達がなわとびしながら歌うんですよ、「リジー・ボーデンは斧を取り〜♪母さんを40回……以下略」とか、結構ぶったまげました。日本では考えられないですよね。

まあリンク貼っときますので興味があったらどうぞ。

リジー・ボーデン - Wikipedia

というわけで、「こんなこと思い出しましたコラム」みたいなものでした。おそまつさまです。

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