ほんとにあった!呪いのビデオ63(ネタバレあり)

eye_catch_noro_63 ほん呪
ほんとにあった!呪いのビデオ63
ほんとにあった!呪いのビデオ63

はじめに

「ほんとにあった!呪いのビデオ63」のレビューです。前巻よりはかなりマシになっています。

親子(怖い)

概要

母親が水辺のある公園で遊んでいる息子を撮影している。男の子は水中を気にしているようであるが、そこに白い手のようなものが映り込んだ。カメラを男の子の方に向けると、その子は何かを見上げている。そこには髪の毛を垂らした女の首が浮かんでいた。

感想

久々の良作ですね。女の首は毛量が多く、ボッサボサのざんばら髪でかなり不気味です。以前のエピソード、「ほんとにあった!呪いのビデオ54 私は誰」を思い出しました。この首を横から見た感じですかね。

ゴンドラ(怖くない)

概要

とある絶叫アトラクションに向かうため山の上に向かうゴンドラ内での映像。ゴンドラの窓に少年の半透明な姿が写った。

感想

狭いゴンドラで向かい合わせで座っているのでカメラが右に左にパンするのですが、ちょうど出入り口の窓に半透明の男の子が写っています。表情が伺えず、半透明で、しかも一瞬なので怖くはありません。

スケープゴート 中編(少し怖い)

概要

前回までの超ざっくりあらすじ

投稿者の恋人の男性が行方不明に。この男性(田丸さん)は文化人類学のゼミ生で、調査旅行の際に准教授に指示され、何やら禁忌の箱を持ち帰ったらしい。旅行に参加したゼミ生3人は何らかの不幸に見舞われ、1人死亡、1人両足切断、1人失踪(田村さん)。准教授は引きこもり取材拒否、そして何やら研究室が荒らされた。そこに全然関係無いはずの10代の女性がいた。この女性(沙希さん)は以前にも失踪し、記憶喪失と精神障害になってしまっていた。沙希さんが失踪した地域とゼミの調査地が同じ地域。おかしくなった沙希さんは不幸に見舞われた3人を連想させる絵を描いた。田丸さんが投稿者に送ってきた映像と、沙希さんが発見されたときの映像に不気味なものが写っていた。

なお、沙希さんのお姉さんの亜美さんは綺麗w。

本編

埒があかないので庵堂准教授に直接取材を試みる。何としても話を聞くため、安藤宅に張り込む取材陣。途中、車で外出する安藤氏を追うプチ追跡茶番劇の後、菊池の巧みな話術となんやかんやで安藤宅で話を聞けることになった。しらばっくれる安藤だが、投稿者、郡司さんの半ばブチ切れた気迫に押され、(´・ω・`)ショボーン としてしまい、ブツブツと真相を白状し出す。

  • 調査旅行の目的は自分の論文(犬神信仰と生贄とかなんとか)のため
  • その地域の生き残りの巫女(瀬戸山静江さん)に話を聞く
  • その巫女から聞いた門外不出の木箱の存在
  • 一家が同じ年に2人死ぬと必ずもう1人死ぬと言われており、山の中に仮(架空の)のお墓を建て、その中に御神体の入った箱を悪霊に捧げる風習
  • その場所は教えてもらえなかったが、文献などから予測し、墓跡のようなものが立ち並ぶ場所を見つけた
  • どうせ廃村になってしまえは朽ちてしまうのだから、今のうちに保存すると言う名目で、学生に木箱の回収を指示、保管してもらった
  • 学生(田丸さん)はそれ以来何かに怯えるようになってしまい、木箱を預かりたくないと言い出した
  • そこで他の2人のうち誰かに保管してもらうように指示?(ピー音だらけでよく分からない)。
  • その3人はなんらかの不幸を被ってしまう
  • 自分自身もおかしくなってきて、何者かに見張られている気配を感じる
  • 巫女から連絡があり、全員に呪いをかけたので死ぬと伝えられる
  • 恐ろしくなり、木箱を返そうと探したが見つからない
  • ペンションで准教授が撮影した映像にも異変があり、黒い人影と自分の顔も穴が空いたように写ってしまった。

ここで映像が紹介される

例のペンションという名のぼろアパートで、准教授と学生がお菓子を食いながらくっちゃべっている。奥から学生の1人が盗んできた禁忌の箱を持ってきて一同に披露。禍々しい封印があるのに構わず蓋を開けてご開帳と洒落込んだが、中には不気味な動物の手(前足?)が入っていた。それはミイラというほど干からびてはおらず、切り取ったばかりのような生々しさがある。「ニホンザルの手では無いか?」と教授が学生の質問に答える。さすがにちょっと静かになる学生達。だが、黒いローブを羽織った何者かの人影が3人の学生、一人一人の背後に立ち、両手をかざしている姿をカメラが捉えてしまう。撮影している准教授はそれに気がつき、背後に何かを感じたのだろうか、自分の姿を捉えるべくカメラを向けると、その顔には真っ黒な穴が空いていた。驚いたカメラが乱れて映像は終わる。

映像の紹介の後、庵堂准教授の研究室で保護された鴨川沙希さんの姉、亜美さんから連絡が入る。それは沙希さんが奇声をあげながら風呂に人形を沈めているという映像であった。沙希さんのこの行為はいったい何を意味するのであろうか。

感想

今気がついたのですけれども、前巻のペンションで写っていたのは沙希さんではないでしょうか? 今更おせーよって感じですが、服装が同じ感じでしたね。

さて、今回の映像ですが穴の空いた安藤准教授の姿はなかなか不気味で、最近(発売当時)の本呪にしては怖いものだと思いました。この映像は地上波のバラエティでも取り上げられていたことがあると思います。でも、その前の変なローブを着た人物が学生の背後に立つ場面はちょっといただけない。まるでスターウォーズのシス卿がフォースの暗黒面に誘っているみたいなんですもの。西洋風のローブで「欧米か!」って感じです(古いか)。いや、本当に本当の投稿映像なら仕方ないですよ。あくまでもフェイクだったらって話です。

沙希さんが風呂に人形沈めているシーンは蛇足ですが、一応後の展開の伏線になっています。

街撮り(怖くない)

概要

観光に来た外国人が、渋谷の街を撮りながら歩いている。半透明の男が自分を追い越したと思ったら振り返ってこっち向かってきた。

感想

場所はは渋谷界隈ですね。追い越した半透明の人がこちらに向かってくるタイミングが思ったより早くてぎょっとしますが、怖いというほどではありません。

上空(少し怖い)

概要

飛行機に乗ったら上の荷物入れになんか顔があるんですけど。

感想

座席上の手荷物入れ、あれをオーバーヘッドストウエッジとか言うらしいですよ。あそこは最初は客室乗務員が閉めるまで開け放しになっていることが多いですが、そこになんか首が横たわって目をギョロギョロさせているのですよ。なんであんなところにって感じです。結構不気味で少し怖く感じました。

飛行機はピーチエアのエアバスA320ですね。ピーチエアの塗装は個性的で結構好きです。

尚、タイトルは「上空」ですが、不気味なものが写り込んだ時はまだ飛んでないやん、と思いました(その後一応飛んでいるシーンはあります)。

シリーズ・監視カメラ 鳥居(怖くない)

概要

鳥居がたくさん立ち並ぶ神社の防犯カメラ。鳥居をくぐる参拝者の背後に女性の姿が付いてきている。この女性は鳥居をくぐると消えてしまう。

感想

そのまんまです。

証明写真(怖い)

概要

飲んだ帰りの路上で盛り上がる男性グループは、セルフ証明写真ブースを見つける。酔ってふざける1人の男性、カーテンを開けると中に女性がいたようで、スカートと足が見えた。だが、他の男性には何も見えなかったので怪訝な表情。改めてカーテンを開けると誰もいない。すると写真ブースの上に女の頭が乗っており、目を左右にギョロつかせる。驚いた撮影者が逃げ出してしまう。

近隣に聞き込むと変な写真が撮れた人物を発見、顔の上に別人の顔が重なったように撮れてしまった。受験に失敗した女子高生が自殺したとの噂である。

感想

最近出た「BEST OF BEST」に選ばれていましたね。ブースの上の顔は「上空」と同様、目をギョロつかせて怖いものです。その前のシークエンスで、カーテンを開けたら女子高生の足が見えるのもポイント高いですね。また、ここで撮った写真に、何者かの顔が重なって写っていたその写真も、不気味でした。ただ、BESTとして選ばれる程かというと正直ちょっと微妙です。

男性グループの1人の男性の唇が妙にピンクで艶かしく、気持ち悪かったのが印象に残りました。照明の具合であんな色に写ったのでしょうか?

続・スケープゴート 中編(怖い)

概要

巫女の生き残り、瀬戸山静江さんを探すべく調査を開始する取材班。瀬戸山さんが入院しているという病院に問い合わせるが、先月に退院していた。瀬戸山さんの自宅は准教授が知っているはずだが、連絡が取れなくなっていた。仕方なくその村に赴き、聞き込みをしてみることになったが、閉鎖的な村人からはなんの情報も得られない。ようやく、瀬戸山さんを知っている女性を見つけるが、彼女は先月には亡くなっていることがわかった。死因はわからないそうである。その女性の情報から、瀬戸山さん宅は判明したがその家の玄関は固く閉じられていた。

やむなく東京に戻る取材班。しかし、瀬戸山さんの親戚の方に連絡をつけることができた。瀬戸山さんは退院後10日後に亡くなってしまったようで、近所の話ではどうやら祈祷の途中で亡くなってしまったそうである。その他には、瀬戸山さんの入院していた病院に若い男性が訪ねてきたそうである。その男性は田丸さんで、退院してしまった瀬戸山さんに手紙を託して、その手紙はこの親戚の方に回ってきたが、意味がわからないのでそのままになっていたようだ。手紙の内容は、木箱を返したい旨とその謝罪であった。

田丸さんが木箱を返したのであれば、瀬戸山さんがかけた呪いは解けるはずなのだが。

数日後、演出補の山下と紺野が、連絡が取れなくなっていた庵堂准教授宅に向かう。相変わらずインターフォンに反応は無いが、風呂場の明かりがついており、水の音がするので、しばらく待ってみることに。しかし、90分を過ぎても風呂場の水の音は収まらない。そればかりか人が動いている気配がなく、不穏な雰囲気を感じたスタッフはマンションの管理会社に連絡を取り、その社員と庵堂准教授の親類に来てもらった。そして管理会社の社員はその親戚の了解のもと、部屋に入ることになった。

部屋は真っ暗だったが、風呂場だけは明かりがついており、親戚の方がその扉を開ける。庵堂准教授は風呂場の浴槽にもたれかかり、その浴槽は大量の血液で真っ赤に染まっていた。床には血まみれのカミソリらしきものが転がっており、状況から自殺を図ったものと思われる。彼は救急車で病院に搬送され、命は取り留めたものの、脳に障害が残り、意識不明だそうである。その際の映像、浴槽の鏡に首の曲がった女の姿が写り込んでいた。

感想

うそつけ、こんな大ごとになってしまったらDVDに収録できるわけないじゃんか、などと言ってはいけません。それはわかった上で楽しむのが本呪というものです。ただ今回ちょっとやり過ぎな感が否めません。血だらけで結構グロいです。以前岩澤が絞殺体を発見してしまったことがありますが、あのくらいが限界でしょうかね。これは、収録すべきか否か、という問題ではなく、本物に見えるか(本当に起こった事象っぽく見えるか)という点においてです。

写り込んだ女の姿は少し怖いですね。でも、瀬戸山さんはご老人のようだし、沙希さんでもなさそう。いったい誰なんですかね。

感想まとめ

ちょっとやりすぎ感はあるものの、メインエピソードはインパクトがあり、なかなか見せるものがありました。一般投稿も前巻よりかなりマシになってきており、「親子」、「照明写真」はかなり印象に残っています。

コメント

  1. みっつ より:

    『親子』、「久々の良作」とのことなのに、自分はこの作品を見れておりません。残念!

    『スケープゴート中編』の映像は、おっしゃる通り地上波放送されたものをネット上の動画で見ましたが、それがほん呪作品であるとはしばらくわかりませんでした(そういうものはネットのレビュー(内容紹介)と照らし合わせて特定するのですが)。やはり「欧米風」の演出(?)が全然ほん呪らしくなかったので。。
    実際にこんなの撮れたら世の中大騒ぎですよね。

    『上空』と『証明写真』、これはかなりいいと思います。『上空』は過去の『いわくの物件』と比較されたりもしますが、それをもって評価を低くする気は、私はありません。『証明写真』を見たのはかなり前の地上波放送です。また見たいと思わせます。

  2. itton より:

    「親子」は毛量半端ない生首がぽっこり浮かんでいるものです。ぼくは「私は誰」の方が怖いと感じました。

    「曰くの物件」のほうがぼろアパートで雰囲気が出てたのかなと思います。でも近代的な飛行機での怪異も対照的で怖いものだと思いますけどね。

    思い出したんですけど、1972年の「イースタン航空401便墜落事故」で墜落した飛行機(トライスター)のまだ使える部品を他の飛行機に流用したら、その飛行機内で事故死した乗務員の幽霊目撃報告が多発し、部品の使用をやめた、なんて話を思い出しました。

    • みっつ より:

      飛行機の話は知りませんでした。乗務員の霊は信じるとしても、墜落機の部品に霊が取り憑くというのはないと思いますが…。

      • itton より:

        物や機械に人の思いが取り憑くという話は聞きますが、部品となると、いったいどっからどこまでなんだよって感じですよね。

        どうも流用したのはギャレーのオーブンと冷蔵庫だったらしいのですが、幽霊目撃談もギャレー近辺だったそうで、この都市伝説っぽい話は新聞沙汰になり、この題材で「The Ghost of Flight 401」という小説まで書かれ、アーネストボーグナイン主演でTV映画まで作られたそうです。

        邦題は「エア・サスペリア/401便の幽霊」で2011年ごろに日曜洋画劇場で放送されたらしく、観てみたいなと思ったんですけど、ソフト化はされていないみたいですねぇ。

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