はじめに
あけましておめでとうございます。
もう松の内どころか新年も2週間以上過ぎていますが、遅ればせながらご挨拶いたします。本年もよろしくお願いいたします。
「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズのレビューも全てコンプしてしまい、抜け殻のようになってしまった私は、今年から一体何を観てレビューすれば良いのか途方に暮れてしまい、とりあえず手にしたものが、この「ほんとうに写った!監視カメラ」です(笑)。
以前にも紹介したBSスカパーの番組「ダラケ!お金を払ってても見たいクイズ」、「各ディレクターが選ぶ、心霊映像対決」とかなんとか銘打ったコーナーで、寺内康太郎氏が紹介した、「監死カメラ」の常連投稿者「菅野君」の映像(ほんとうに映った!監死カメラ15・廃墟9)が結構怖かったので、ちょっと気なっていたのが選択の理由です。タイトルでわかりますが、いわゆる監視カメラの映像に焦点を合わせた作品のようで、ほん呪で言えば「シリーズ・監視カメラ」の拡大版みたいな感じですかね。
発売元は「AMGエンターテインメント」で、TOKYO MXの深夜アニメ枠でCMが良く流れる「アミューズメントメディア総合学院」の映像製作部門で、「監死カメラ」以外には「境界カメラ」という、これの続編みたいな心霊ドキュメンタリーシリーズも発売しているようです。
交差点(雰囲気はある)
概要
渋谷スクランブル交差点に隣接するビルの、とある監視カメラ。この場所の監視カメラは故障が続き、現在はこの場所にカメラは無いそうである。スクランブル交差点の端の方を上から写す映像。夜になってもなお人通りの絶えない様子だが、突然ノイズが発生し映像は途切れる。
その映像が途切れる直前、どこからともなく読経のような音声が紛れ込んだ。またスタッフはこの映像の中央付近にこちらに向き、遺影のようなものを抱えた喪服の女性が立ちすくんでいることを発見する。
感想
ほんのつかみのエピソード。ノイズにのったお経の声は小さくて聞き取りにくいし、喪服の女性も遠すぎてはっきりと映っておらず、かなり地味です。遺影をもってこちらを向いているのには多少不気味さを感じますが…。
タクシー(怖くない)
概要
最近タクシーにはフロントとリアにドライブレコーダーを搭載したものが増えている。映像提供者のタクシー運転手に話を聞くと、現場付近である永田町付近に差し掛かったところで、無線に雑音が入ったという。その直後、道端にタクシーを待つ白いコートの女性の姿を認めたため、少し通り過ぎたところで停車し、ドアを開けたのだが、女性の姿はない。
映像のフロント向きのカメラはその女性をはっきりと捉えていた。だが、リア向きのカメラには何も写っていない。映像を良く見ると、女性の姿は白いコートではなく、ホテル備え付けのバスローブにも見える。タクシー無線に入ったノイズを良く聞くと、そこには消防車のサイレンのような音も確認できる。
この付近ではかつてホテルの大規模火災があり、多数の犠牲者を出している。
感想
あれですね、ホテルニュージャパンですよね。悲惨な事件も、そこに噂される怪談めいた話も有名すぎて、この映像には後からとってつけた絵空事感がありますね。幽霊の出方も消え方も定番すぎます。
目の離れた運転手さんの魚顔が印象に残りました(失礼)。
バー(怖くない?)
概要
歌舞伎町の馴染みのバーでささやかな誕生パーティ。いきなりバーのマスターが豹変し、誕生日を迎えた男性の頭を目掛けて酒瓶を振り下ろす。粉々に砕ける酒瓶。だがマスターは臆することなく倒れ込んだ男性に馬乗りになり、ボコボコと殴り始める。
この男性は女癖が悪かったが、このマスターに恨まれることは何もないはずで、マスターも普段は温厚な人柄だったという。なぜこんなことになったのか、同席していた女性たちは困惑している様子であった。
映像を分析すると、マスターは部屋のある一点を見つめており、そこから様子がおかしくなったらしい。その方向にある鏡には、その場にいなかったはずの不気味な女性の姿が写り込んでいた。
感想
馬乗りになってボコボコにしています。マスター怖すぎ。
でも、もし本当に霊に操られての行動だったとしたら、このマスター気の毒すぎます。まあ、本当に気の毒なのは意識が戻らない、女たらしの男性なんでしょうけど。
ゴミ捨て場(怖くない)
概要
名古屋市の住宅地の、とあるごみ収集所。ゴミを捨てに来た女性が積み上げられたゴミ袋の中に何かを見つけたようで後ずさる。姿を消した女性は一緒に住んでいる彼氏だか旦那だかを連れて戻ってくるが、既にそこにはもう何もなかった。映像にはゴミ袋の同士の隙間に何かが蠢いているのが確認できる。
感想
何か蠢いていることしかわからず、特に怖くはありません。彼氏(旦那)を連れてくるあたりの映像の構成はリアルだと思いますけれども。
エレベーター(怖くない)
概要
千葉市内の薄汚いマンションのエレベータ。1階から4階までのエレベータホールを写す4分割の画面。4階の住人がエレベータに乗り込み、1階に降りてくる。だが、この女性が1階で降りたところ、途中1度も停まらなかったにも関わらず、その籠の中に別の女性が立ちすくんでいる。その女性は降りることもなくエレベータは上へ上がっていくが、再びドアが開いたときにはその中は空であった。
このマンションでは映像の撮れた2年ほど前に女性が飛び降り自殺したという。
感想
女の出方消え方が典型的すぎます。リアルで発見したら、さぞかし怖い映像だと思いますけどね。それにしてもこのマンション、暗くて陰鬱な雰囲気が漂い、あまり住みたくありませんね。
地下道(怖くない)
概要
立川市にある人通りもまばらになった地下道。出口付近2箇所と中央付近の計3箇所の分割映像であるが、中央のカメラに自転車の男性が通り過ぎる直前、他に人がだれもいないのにも関わらず、人影のようなものが壁に現れる。
この地下道には墓地が隣接している。
感想
影が動いているだけです。
コインランドリー(ちょっとだけ怖い)
概要
中野区のコインランドリー。深夜になり店じまいして照明が落ち、無人の店内では、乾燥機がひとりでに回り始め、往来からの車のヘッドライトに、女性と思しき姿が照らされる。
このコインランドリーでは乾燥機の中に生後間もない赤ん坊が乾燥機の中に遺棄されるという事件があった。
感想
誰もいないのに乾燥機がグルングルンと回るのは興味深いですね。店の中が暗く、女の姿もはっきりとはわからず、怖いというほどではありません。
店のオーナーの掃き掃除が雑だなあ、と思いました(とっとと店じまいしたかっただけかもしれませんが)。
商店(切ない)
概要
板橋区の昔ながらのよろず屋みたいな商店。この店では冷蔵庫の扉がひとりでに開いたり、商品が陳列棚から落ちてしまったりといった現象がときどき見られる。店内の監視カメラはその様子を捉えていた。
平成20年ぐらいにこの店の常連客の子供である女の子が、母親がレジを済ませている最中に道路に飛び出し、トラックに跳ねられ亡くなってしまった事故があったという。その事故以来、このようばポルターガイストと思しき現象が発生するようになったそうである。
スタッフはこの映像に新た現象を発見する。それは店内を見渡す万引き防止用のミラーに、少女のような人影が横切っている姿がおぼろげながらも記録されていた。
映像では店内から見える道路脇にに小さな花が手向けられている。だが、少女の3回忌を過ぎたあたりから、母親が訪れる様子が無くなったという。
感想
切なく悲しいエピソードですね。それがちょっとした不気味さを醸し出しています。鏡を横切る少女はどこか寂し気で、外に写った花束がそれを強調しています。
踏切(少し怖い)
概要
埼玉県飯能市の西武線の踏切。自殺による人身事故が絶えず、地元では噂になっているようだ。通過する電車(西武2000系)の車体に大きな人の顔のようなものが映り込んでいる。
またこの映像の前後に不審な人物がこの踏切を渡っている姿が確認できる。なんとその人物には影がない。明らかにこの世のものではないように思える。そして人の顔が映り込んだ電車が通過した後、間髪入れずまたあの人物が踏切を渡る。
感想
やっとちょっとだけ怖い映像が登場しました(エピソードはもうトリですが)。走り去る電車に人の顔(しかもでかい)が写るというのは、「ほんとにあった!呪いのビデオ16・『誘い』」によく似ています。ですが、こちらの映像はカラーで、しかも肌色が生々しく、少し不気味で怖いですね。ちなみに影のない男が2回踏切を渡るのは、おまけみたいなもので、雰囲気を盛り上げるものでしかありません。
踏切は西武池袋線の「元加治駅」から「飯能駅」までのどこかなのでしょうが、10年以上経ってしまっているせいか、風景が変わってしまっているようで、場所の特定はできませんでした。
感想まとめ
一言でいうと地味です。本当に「ほん呪」の「シリーズ・監視カメラ」を一本にまとめただけのような退屈な作品になってしまっていると感じました。
まあ「ほん呪」も1ケタ台のころまでは、いろいろと方針を模索していたところがありますし、この作品も、1作目としてはそつなくまとまっているとは思います。「ほん呪」と違うなと感じたところは、飯能とか板橋とか立川とか、場所を特定できる情報を、堂々と明かしちゃっている点が少し面白いな、と思いました。印象に残ったのは「商店」、「踏切」といったところです。
このシリーズは後に、寺内康太郎氏が関わるころには大化けしそうな感じなので、しばらく付き合おうかと思っています。
コメント
新年おめでとうございます。
書くことなくて抜け殻になっているんだろうなと思ってましたw
この『監死カメラ』となると自分は全然詳しくありません。
と言いながら、その「菅野君」いうのは、廃墟へ行って泊まる人ですか?それだと少しだけシリーズ作を観たことがありますが、変な人ばかり出てきてそれをおちょくる全くのおふざけ路線のものという印象があります。
けれどこの第一作はそういう物ではなかったんですね。概要を一覧すると『ほん呪』そのものな感じです(少し毛色の変わった『バー』も、いつかの「モッカになれ」の話みたいな)。
ただ、『ゴミ捨て場』だけはどこかで観たことがあります。気味の悪さで記憶に残っているようです。
みっつさん、あけましておめでとうございます。
>書くことなくて抜け殻になっているんだろうなと思ってましたw
実は燃え尽きる間もなくメインマシンのMacがぶっ壊れまして(しかもこのDVDを飲み込んだまま)すったもんだしていました(完膚なきまで分解して取り出しましたw)。今は中古のWindowsで書いています。
>その「菅野君」いうのは、廃墟へ行って泊まる人ですか?
そうですたぶん。それにしても変な人続出なのでしょうかね、これから。
このシリーズ、「ほん呪」程ではないのしても結構巻数あるんですよね。見続けることができるのか、ちょっと心配です。
>「モッカになれ」
今となっては懐かしいですね。「ゴミ捨て場」は私もどこかで見たことがあるような気がします。
パソコンご愁傷様です(私のパソコンも去年の10月に壊れまして、、まぁすぐに買えましたけど)。
さて、たった今たまたまyoukuにアップされてるこの動画を見つけまして
これから観てみようと思います(そんなに期待できないにしても)。
観終わりました。
自分の知っている監死カメラシリーズとは全く異なり、ふざけてなくて雰囲気のある、悪くない作品だと思いました。
典型的である分、信憑性も感じられます(ほどほどにですが)。
原点がちゃんとしているという感じです。
結局、真面目にやっていくのは難しいんだなぁと思いました(苦笑)。
そうですね。かなり真面目に作っていますね。
テコ入れしていくなかでどんどん明後日の方向へ行ってしまうのかもしれません。
これからそれを楽しみに(苦笑)していきたいと思います。
2018年頃不幸が襲ったので、いろいろな神社巡りに行き、さらに、監死に出てきた魔術堂に行って、バフォメットのネックレスやお札を買いました。
KATORさんもちゃんと居て、オタクっぽい感じでめっちゃいい人でした。
帰りは御徒町にある蒙古タンメンに行ってガッツリ食べました。
混んでたけど、10分くらいで入れました。
こうやって見てると、時代は変わってゆくものだなと、ほん呪の初期の頃はまだ、バブリーな面影があるような感じで、児玉時代はいわゆる裏路地的なイメージで世間ではヒップホップが流行ってた時代でパート32でラップやってる映像ありましたしw、岩澤監督時代が僕は一番好きな時代ですが、児玉時代は夜の公園みたいな雰囲気のイメージですが、岩澤時代はあちこち行って山村の因習みたいな(菊池時代もまあ似たような感じ)大正~昭和の雰囲気だなと思って(都会ももちろんありますが)食い入るようにほん呪見てました。監死も都会的なのが多いですが、そっちも独特のやばい!みたいな感じでワクワクゾクゾクしてみてました。とくに監死パート4の首つりのは不気味で時間的にどうのこうのって、なんかやばい!みたいな怖さがあってインパクトに残りましたw
KATORさんちゃんといるんですね(笑)。
監視カメラ4は全体的に結構怖かったですね。
この頃はまさかあんな路線になるとは思っていませんでした。
ほん呪も時代とともに巡りますが、この配信時代に今後どう進化してゆくのか見守りたいですね。
蒙古タンメンは僕にはちょっと辛すぎます(いきなり辛さ7の「五目蒙古タンメン」をチョイスしてしまったからですがw)。