帰ってきた!監死カメラ3(ネタバレあり)

eye_catch_rekanshi_3 レビュー

はじめに

「帰ってきた!監死カメラ3」のレビューです。この巻をもって「監視カメラ」シリーズは完結となります。

研究(少し怖い)

概要

1960年代に中国で撮影されたという8mmフィルム。ベッドに横たわる泥人間のようなものを、白衣姿の研究員と思しき人物達が調査しているようである。

その等身大の泥人形が突然起き上がり、カメラに襲い掛かってくる。投稿者はこのフィルムの出所を赤裸々に記してくれていたが、今作品でこれを伝えることはできない。

「監視カメラは時にこう言った映像も取り上げるのだ。舐めないでいただきたい。」という、挑発的なナレーションでエピソードは終わる。

感想

ちょっと怖いです。こっちに迫ってくる系は苦手なんだよ!(ごめん、ちょっと舐めてたわw)。

でも、古いフィルム感があってこその、怖さですね。HD画質で同じ事やったら、アラが目立って興ざめしてしまうでしょう。

K-FILE3(完結)

概要

菅野君の数少ない支援者からの情報で、天体観測をしていたら何かおかしなものが写ったという、梶原さん宅にお邪魔する。天体観測が趣味の梶原さんによると、ベランダから望遠鏡に据え付けたカメラで撮影した映像に、断片的に別の映像が差し込まれていた、というのである。その映像をつなげてみると、宇宙から始まり、地球→日本→梶原さんの街→梶原さん宅の玄関と、視点がだんだん迫ってくるのが分かる。これは宇宙人のアブダクションの前触れであると感じた菅野君は、夜間仕事に出る梶原さんを送り出し、彼の部屋の中で張り込むことになった。

途中キッチンで勝手に料理を始める彼を、ナレーションが煽ったりする一幕も。

そして夜も更けたころ、突然部屋のブレーカーが落ちて真っ暗になってしまう。そのような中、菅野君が慌てて構えたビデオカメラの照明がともり、そのレンズに不気味な人物を間近に捉えてしまう。あられもない悲鳴を上げて部屋を飛び出す菅野君。落ち着いたころに戻ると、ベランダの外では先程の不気味な人物が、巨大なUFOにアブダクションされて吸い込まれていく様子を捉えることができた。

あの不気味な人物は前回、前々回でも現れた幽霊に服装が似ていた。梶原さんはアブダクションを逃れ、菅野君はついにUFOを撮影することに成功し、悪霊も連れて行ってもらえ、宇宙人は貴重なサンプルをゲットできた(幽霊だけど)。これぞMBAで言うところの「good cycle」が成立したと言える。

その後、ナレーションの鈴木は菅野君に対し地声で「よくやった!」とエールを送ったかと思いきや、その後、髪型や態度に対する強烈なディスりでエピソードは終わる。

感想

菅野君が部屋の中で遭遇する例の幽霊が、いままでぬいぐるみのような目鼻立ちだったのに、今回急にリアルな顔になっていたのでちょっとびっくりしてしまいました。狙ったのでしょうか。だとしたら、してやられた、ということになりますね。

それ以外は茶番感満載で怖くもなんともなかったです。

最後まで「そんなに菅野君をディスらなくとも」と思いました。

変異する動画ファイル(怖い)

概要

とある立体駐車場に駐車する自動車。その車のバックカメラの映像である。駐車スペースの後方には既に茶色っぽいセダンが駐車されていたが、バックで停める当該車が駐車を完了する直前、そのセダンのトランクが少し空き、そこから女性の指と思われるものが姿を現し、映像は終了する。

これだけでも不気味な映像であるが、投稿者によるとこの最後のシーンを再生するごとに、この指が少しずつとび出てきているというのである。ドライブレコーダーにはタイムカウントが表示されるが、この動画の開始時刻と終了時刻が数秒ずつ遅れている、つまりその先の時刻にズレてきているのだ。

スタッフはこの現象を確かめるために、パソコンで再生しているモニターをさらにビデオカメラで撮影するという方法で検証する。再生することにタイムカウントはズレていき、トランクの空きは大きくなり、女性の手は指から手の甲まで見えてきた。投稿者によると、この現象に気が付いたきっかけはドライブレコーダーのエラー表示であり、記録されているSDカード内ではこの映像ファイルのみ、削除できなかったという。

検証は進み、5回目に再生したところ、時刻のズレは10秒先にまで及び、この白い手は手首まで見えてきた。トランクまでさらに開いてきている。今にもこちらに掴みかかってきそうなこの手の持ち主に、邪悪なものを感じたスタッフは、検証を中止し、映像を封印することにした。この動画ファイルは、今も制作会社の倉庫で厳重に保管されている。

感想

これは結構怖くて「監視カメラ」シリーズでは珍しいです(失礼)。

記録された時刻がだんだんズレていく怖さ、それによって禍々しいものが正体を現していく怖さ、何回も再生するという、簡単な操作だけでそれらが増幅するという怖さ、この映像が後の人の手で封印が解かれてしまうのではないか、と言う怖さがあります。

ですが、これ、作ろうと思えば超簡単に作れてしまうので、冷静に考えれば「んなわけねえじゃん」という感じも否めませんけれども。まあ、それもわかった上で楽しめるエピソードだと思います。

KATORの怖い話3(普通)

概要

魔術堂のKATOR氏のコーナー第3弾。一般投稿された心霊体験をドラマ化し、KATOR氏による分析解説をするというものである。今回は心霊スポットのトンネルで投稿者が体験した出来事である。

超々ざっくりあらすじ

心霊スポットのトンネルに4人で行ったらトンネルの壁の染みが幽霊だった。みんなを逃がすために一人トンネルに残った西原さんが行方不明になり、トンネルの染みの一部になってしまった。KATOR氏は魔術グッズを勧め、最後に魔術堂の宣伝になる。

感想

西原さんがみんなを逃がし、一人幽霊に立ち向かう場面で、カンフーみたいなポーズをとるのが笑いどころです。

ゴースト 愛ゆえに(イッヌ)

概要

事故で娘を亡くした夫婦。偶然ビデオカメラ映像に写った幽霊を、死んだ娘と信じて疑わない夫だが、妻はこれは娘ではないと、スタッフに生前の娘の写真を見せる。すると映像の幽霊とは似ても似つかない。スタッフの説得に夫も納得。娘の冥福を祈り、夫婦で明日を見つめることにする。イッヌが可愛い。

感想

イッヌの散歩中に幽霊が写るのですが、その際のイッヌ(柴犬)が可愛いです。投稿者夫婦の芝居がかったセリフで、一瞬再現ドラマの続きかと思っちゃいました(笑)。

夫婦で明日を見つめるシーンで、「あの幽霊はなんだった」という話になりますが、金田が「考えない時も必要」と、「気にすんなよ」的発言をする際にも、画面の片隅に何かが写る演出を期待してしまう私がいましたが、そのまま終わっちゃいました。

「監視カメラ」シリーズ最後のエピソードにしては締まらない感じです。

感想まとめ

これにて「監視カメラ」シリーズは最後となります。「研究」「変異する動画ファイル」がちょっと怖くて頑張った感があります。今回はふざけ過ぎのお笑い要素が少なくて、ちょっと真面目な感じになりましたね。正直コメディ要素は飽きがきていたので、僕にとっては丁度良かったかもしれません。

派生シリーズで「境界カメラ」と「妖怪カメラ」がありますが、とりあえず視聴は保留しておこうと思います(正直お腹いっぱいです)。

さて、次は何を観ようかな。

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