初めに
「放送禁止3 ストーカー地獄篇」は2004年3月26日、26時50分に放送されたフジテレビのドラマです。一見ドキュメンタリーのような演出がされていますが、番組の最後に「この作品はフィクションです」とのテロップが表示され、視聴者にフィクションであることを宣言しています。連続ドラマではなく一話完結で、TV放送版が7話、劇場版が3作品作られており、本タイトルはその3作目です。
概要
TV局では、何らかの理由によって放送ができなくなった所謂「お蔵入り」となった素材が、人知れず保管されていることがある。今回その一つを発掘し、再編集したものがこの番組である。
アパレル関係の店に勤める佐久間希美(のぞみ)さんは、半年ほど前からストーカー被害に悩んでいた。今回の取材は埼玉県の大家族で起こった殺人事件を取材し、注目を浴びるフリージャーナリストの筒井令子さんの持ち込み。彼女は数年前に実の兄をストーカー被害で亡くしているという実体験から、希美さんに寄り添い取材を進める。
そしてストーカー男が郵便受けに入れた写真から、この男がかつて希美さんと交際がある、妻子持ちの男、Aであったことがわかった。卑劣なストーカー行為を追求し、その実態に迫るスタッフは驚愕の真実に辿り着くのだが………。
感想(ネタバレ注意)
様々な伏線で気づいたのは以下の事柄。
- 女性のストーカーも質が悪いという専門家の解説。
- ストーカー男が郵便受けに入れた写真は、何故かみんな左右反転の裏焼(真実は裏表)。
- ストーカーは自分の行為をストーカーとは思っておらず、しばしば被害者と加害者の立場が入れ替わってしまうという専門家の意見。
- ちょっと待て、Aさん宅の仏壇にAさん一家と筒井さんが一緒に写っている写真があるんだけど。
- Aさんの息子の「新幹線大嫌い」「新幹線がパパを殺した」………あっ「のぞみ」か(500系だったし)。
- 「Aさん亡くなってます」「あのストーカーAさんじゃないです」と希美さんに言い放つ筒井さんの態度がなんか冷たい。
- その後にめちゃタイミングよくストーカー男襲来。
- 怯える希美さんのシーンで「思い出せ」などの文面とAさんとの写真がフラッシュバック。
- 希美さんは最後何と言ったのか。「わたしがころした」?
- 筒井さん、ストーカー男の手を取り共に走り去る。男の顔はAさんに似ている?
- スタッフロールで緊急自動車のサイレン音と共にニュース音声、「男性に別れを切り出された女性は、その男性のことが忘れられず数カ月にわたりストーカー行為を繰り返し、通勤途中の地下鉄のホームでその男性を…」
要するに筒井さんの兄を殺したストーカーが、佐久間希美さんで、この話は筒井さんの復讐劇という事なんでしょうね。疑問点は
- ストーカー男は誰なのか。Aさんの肉親?兄弟?
- 筒井さんの復讐を手伝ったAさんの肉親らしき男はいきなり逮捕されるリスクがあるけど。
- 希美さんはAさんを殺したことを忘れてたの?
- 筒井さんがAの会社に電話して驚いた表情を見せたり、ストーカー男と対峙した時のやり取りは全部茶番だったの?
- Aさんの奥さんと筒井さんは初対面みたいな感じだったけど、これも茶番?
- てかAさんの奥さん、筒井さんとの写真は隠しとけよ。
- Aさんの息子はせいぜい5-6歳くらいだが、「新幹線がパパを殺した」とか捻りの効いた皮肉が言えるかな?
- スタッフロール時のサイレンとニュース音声は、希美さんの犯罪が発覚したってこと?
とまあ、些細な疑問点があるものの、今回も面白かったですね。この話は心霊、超常現象の要素が全くないのが新鮮でした。その反面恐怖度はいまいちでしたけど。
「のぞみ=500系」と言うのには、時代を感じさせます。
最後に一言。筒井さんが「埼玉県の大家族で起こった殺人事件を取材し…」って冒頭で言ってるけど、あれ?前回の話って殺人事件って判明しちゃったの?と思いました。
では。
コメント
レビューお疲れ様です。
この回はストーカー被害について興味深い話もあり、面白かったんですが、要所要所で捻りすぎてちょっと飲み込みづらい感じですね。
レビューでも指摘されてましたが、
新幹線のくだりは特に気になってしまいました。