心霊闇動画3(ネタバレあり)

レビュー

はじめに

「心霊闇動画3」のレビューです。前巻、前々巻はいまいちな感じでしたが、今回はどうでしょうか。

自動販売機(少し怖い)

概要

自動販売機で飲み物買ったが、途中で引っかかったらしくなかなか出てこない。ゴソゴソ探っているとそこから手がびょーんと出てきた。

感想(ネタバレ)

これタイミングと「そこまで出すか!」って言いたくなるくらいに盛大に出てくるので、結構怖さのツボに入りましたね。でも酒が入っていたら笑うかも。

買った人が取り落とした缶を拾ってから逃げるのが面白かった。

予言(少し怖い)

概要

近所の河原で煙草を恵んだことがきっかけでホームレスのおっさんと知り合いになった。そのおっさんは演説のように大声で何かを語っていたり、異世界に行ってきたとか、見たこともない文字で書かれた紙片を渡されたりして、ちょっとおかしい感じはしたが、悪人ではなさそうであった。

友人はその話を聞いておっさんに会って話してみたいと言い出し、酔った勢いで夜中の河原に繰り出すことに。河原に例のおっさんはいたが、何かぶつぶつ呟いていていつもと様子が異なる。するといきなり2人をそれぞれ指さし、ある日付を告げると大声を上げてこちらに迫ってくる。

驚いた2人は思わず逃げ出してしまう。しばらくしておっさんが追いかけてきていないことを確認し、ほっとしているところ、友人にカメラを向けるとその後ろには…。

この友人は後日バイク事故で亡くなってしまった。後から気が付いたことだが、そのおっさんに告げられた日付、10月21日に亡くなっていたのだ。今年は無事だったものの、投稿者はおっさんに告げられたその日付、3月9日に何か起こるのでは、と戦々恐々としている。

感想

おっさんが急に叫びだすのでちょっとびっくりします。友人の背後に白目向いた女のような顔があるのですが、そこそこ気持ち悪いものの、そんなに怖くないです。

ここで新演出補として「心霊×カルト×アウトロー」や「心霊マスターテープ 〜EYE〜 」などで有名な谷口猛氏が登場します。以前、「闇動画」にも彼と激似の人物が登場したので、おそらくこれも彼なのでしょうね。

団地(ほんのちょっと怖い)

概要

団地に隣接する公園の砂場で子供たちが遊んでいる。砂場の隅に生首。

感想

砂場のコーナーに男性の顔が埋まってます。怖い顔でなのでしょうが、このシリーズ、こんな顔ばかりなので、ちょっと見飽きてきました。

ロケハン(少し怖い)

概要

映像制作会社に勤める女性からの投稿。Vシネマのロケハンで、アパートの部屋に男性ADと訪れる。予算が限られているので、スタジオは借りずに一般の住人に協力してもらえる居抜き物件を探していた。だが、このアパートを見つけたADは待ち合わせ場所に現れず、やむなく2人だけで訪問することになった。

住人は1部屋だけの撮影と立ち入りだけ断るものの基本協力的であったが、その現場のロケハン映像に不思議なものが写り込んでしまう。結局この部屋は本番撮影に使われることはなかったが、現れなかったADはそのまま行方をくらましてしまい、投稿者の女性とは連絡が取れなくなってしまった。

スタッフがダメ元でこのADに連絡を取ると、意外にもあっさりと電話が繋がり、驚くべきことを語り始める…。

感想(ネタバレ)

この男性は実はロケハンの約束など取り付けていないのです。その辺で目に付いたアパートの住所を適当に伝えただけでした。探して来いという命令に答えられず、怖い上司のパワハラを恐れて逃げ出してしまっていたのでした。

なのにそのアパートの住人は、そんな約束を交わしていないにも関わらず、突然の訪問に話を合わせてロケハンに応じてくれたのか謎、ということがエピソードの怖さにつながっています。

映像は押入れを改造したパソコンスペースの下段から、二本の裸足の足が出ているというもの。なんとなくその足も汚れて崩れているような印象を受けます。撮影者がカメラ越しに気が付いて、裸眼で確認するものの、何もありません。そもそも押入れの天板が邪魔になってそこに人が立つことなどできないのです。ちょっと気持ち悪いですね。

アパートの住人がこの部屋には入るな、と言っているのも想像を掻き立てますね。中には何があったのでしょうか。

映像そのもは怖くはありませんがシチュエーションが不気味で、好きなエピソードですね。

ここでも新演出補の真喜志康司氏が登場します。なんて読むのかと思っていたら、電話のシーンで名乗っていました。「まきし」と読むそうです。

ロープウェイの乗客(怖くない)

概要

ロープウエイに乗っていたら、透明な足が写った。

感想

概要の通りで、怖くないですね。隙間エピソードです。

隣の家庭内暴力(少し怖い)

概要

隣の部屋から男の罵声や同居女性に暴力を振るうような声がする。友人を呼び出し一緒に聞いてももらうと、いつもより激しい怒鳴り声と激しい物音が聞こえてきた。急に声が止んだので壁に耳を当てると「他人事だと思うなよ」という声が聞こえた。

友人と顔を見合わせていると、友人の後ろ、ドアの脇には…。

投稿者は大家に問い合わせるが、隣の部屋は女性の一人暮らしで男など招き入れたことがないばかりか、投稿者の部屋から男性のDVの声が聞こえてきており、相談しようと持っていたところだと言うのであった。

投稿者は不気味思って早々に部屋を引き払った。最近仕事でそのアパート付近を訪れた際には、そこはすでに更地になっていたそうである。

感想

「ほんとにあった!呪いのビデオ37『隣人の声』」を思い出しますね。シチュエーションがほぼ同じですが、「ほん呪37」は2010年、こちらは2014年なので、あっちが先です。

男性の怒号と物音は「ほん呪」の方が迫力があって怖かったですが、実際に映った顔はこっちの方が若干怖いですかね。ですが、二番煎じの感は否めません。ただし、「他人事だと思うなよ」という声が聞こえた事象が加わった事で、より洗練された感じもして甲乙つけがたいですが、この声が女性のように聞こえたので、ここはちょっとゾッとしました。

「(私がうけた苦痛、それが)他人事だと思うなよ(、お前も味わうがいい)」なんて感じがするじゃないですか。

海の家(怖くない)

概要

海の家で焼き蛤食ってたら、天井付近に横になった生首。

感想

「また生首かよ」って感じです。

池(少し怖い)

概要

投稿者の男性は、当時の恋人と公園内にある心霊スポットの池に肝試しに訪れる。池の周りの遊歩道を散策していたのだが、彼女が急にいなくなった。あちこち探すが見つからない、遠くに明るい光が一瞬点滅したため、そこに行ってみると、明かりも落ちてしまった公衆トイレがあったが、中を調べても彼女はいない。

だがトイレの鏡には何者かの姿が写っている。だが振り返っても誰もいない。すると彼女の懐中電灯の灯りが近づいてきた。再開した彼女は投稿者に置いてきぼりにされたと憤慨していたが、急に黙り込んでしまう。止む無く帰途に就くが、車の中でお互いの言い分が食い違う。投稿者は左回りコースで池を回ったというが、彼女は右回りで池を回ったと主張する。そして映像に映った自分自身の言動に覚えがないという。

取材陣はその投稿者の彼女にも話を聞く。投稿者の主張と逆で、彼の声が聞こえなくなったと同時に姿も消えてしまったという。そして、映像に写っている自分が自分ではない。自分にはないほくろがこの映像の自分の顔にあると言うのだ。確かに何かノイズが走った後からの彼女にはほくろがある。

そして彼と再会したときに、彼の首に白い何かが巻き付いて動いているのを見つけてしまった。だがその時は怖くて言えずに黙ってしまったという話。さらに何か禍々しい雰囲気を感じた彼女は、彼とは距離を置くことにしたという。このまま付き合っていたらどちらかが死ぬと、直感してしまったからだそうである。

ここで映像が紹介される。

その後スタッフは、映像の正式な採用を投稿者に連絡するが、その時にはすでに彼は亡くなってしまっていた。首吊り自殺ということであった。

感想

彼氏は池の主かなにかの蛇の化身みたいなものに呪われたのでしょうかね。分かれ道みたいなところで一瞬ノイズが走るのですが、そこから彼女さんが何かと入れ替わったのでしょうか。彼女さんがほくろが無いって言っているのですが、反対側にはほくろがあるんですね。これが、別世界の何かが鏡のように対になっているように連想されて面白いです。

トイレでは鏡の中に白装束の女性と思しき人物が写り込むのですが、なんかうねうねと踊り狂っているよう見えてしまい、ちょっと滑稽でこちらにはあまり怖さが感じられませんでした。

それにしても彼女さん、綺麗でかわいいのですが、なんか冷酷さを感じます。自分が目撃した不穏な事柄を「彼には言えない」とか言って、彼氏と距離を置くことにしたとか言ってますが、命にかかわるのなら、せめて何か言ってやれよと思いました。トイレ前で再会した時の怒り方もなんか棘があるし、ちょっと冷たいんじゃないかと感じてしまいます。

彼女にも何か裏があるのでは、と邪推するのはちょっと考えすぎですかね。

感想まとめ

全般的にはまだ低調なのですが、この巻からかなり良くなってきた印象があります。ストーリーやシチュエーション的な怖さが感じられるようになりました。相変わらず生首が多いのですけど(笑)。

「ロケハン」、「隣の家庭内暴力」、「池」が印象に残りました。隙間エピソードはもうちょっと頑張って欲しいですね。

それでは。

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本ページの情報は2022年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

コメント

  1. みっつ より:

    『自動販売機』だけYouTubeで見たことがありますね。その一篇でこのシリーズの傾向がわかるような…。

    「真喜志」は、かつてプロ野球にその姓の選手がいましたね。

  2. itton より:

    「自動販売機」はたまたまツボに入ったんです。不覚ながらちょっとビビりました。

    「真喜志」はどっかで聞いたことあると思ってたんですが、近鉄の選手だったんですね。

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