心霊闇動画9（ネタバレあり）

はじめに

「心霊闇動画9」のレビューです。さくさくいきます。

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本ページの情報は2022年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

見知らぬ男（少し怖い）

概要

部屋の中でかわいいワンちゃんと遊んでいたら、画面左上から不気味な男が覗き込んでいた。

感想

ワンちゃんが可愛く、微笑ましい映像に全く持ってそぐわない、モノクロの変なおっさんが逆さに写り込みます。物陰からとか、窓の外から、とか言うわけでもなく、画面の見切れたところから顔を出すので、このおっさんは宇宙遊泳のように部屋の中をぷかぷか浮いていたことになるので、何とも言えない違和感があります。

これが暗い夜道とか、不気味な廃墟内だとか、打ち捨てられたトンネル内とかなら十分にアリなのですが、かわいいワンちゃんの映像の流れからはあまりにも唐突過ぎて、「絶対スタッフ所有の差しさわりのない映像に合成しただろ」感があふれ出し、ちょっとシラケてしまいます。

おっさんの顔は少し怖いし、急に出てくるので慣れていない方にはまあまあ怖いかもしれません。

トンネル（少し怖い?）

概要

心霊スポットのトンネルに肝試しに来た若い男性3人組。じゃんけんで負けた山本さんは、1人先行してトンネルを進むのだが、多少おっかなびっくりである。そこで彼は地面に紙片が落ちているのを発見。映像はピンボケで分からないが、そこには男性の名前や愛情、その男性は白くなり、自分の手に血が付いていることなどが記されており、女性が男性を殺害したことを示唆するような内容であった。

気味悪がる彼らだが、さらに驚きの声を上げることになる。山本さんのシャツが血の手形でベットリと染まっていたからだ。慌てて戻るとシャツに付着した手形は消えている。恐怖にかられた投稿者は車を出そうとするが、山本さんが「手紙を忘れた」と呟き、車を降りてトンネルの奥に歩いて行ってしまう。残り2人はなんとか彼を引き戻し車を出そうとすると、フロントガラスの上から髪を振り乱した男の顔が覗き込んだ。投稿者の驚きの声で映像は終わる。

急いで家に帰った彼らだが、その次の夜、山本さんは一人で家を飛び出しどこかに失踪してしまった。投稿者達は、あのトンネルに行ったに違いないと車を飛ばすと、予想通り山本さんはそこにいた。彼はあの手紙を握りしめて倒れていたのである。

その後、彼はお祓いを受けて正気に戻ることができたが、一人でトンネルに行ったことは何も覚えていなかった。昔このトンネルでは女性が自殺した事件があったそうである。

感想

ここで自殺した女性は手紙を通じて誰かに知ってもらいたかったのでしょうか。でも現れる幽霊は男性。これは殺された男性なのでしょうね。女性の思いなのか、殺された男性の思いなのかよくわかりませんね。

思いの詰まった手紙とかが、物質としてその場にあるのは怖いですね。ただ、カメラがピンボケで手紙に書かれている文字が全く読めないのが残念です。というより、ピンボケ過ぎて手紙には何も書かれておらず、白紙のようにも見えます。白紙の紙片を手に取って何も書かれていないのにも関わらず、何かに魅入られた山本さんが読み上げているとしたら、そっちの方が怖いと思うので、これはどちらかはっきりしていた方が良いと思いました。

その後手紙を取りに戻ろうとしたり、さまよった先で手紙を握りしめていたという件（くだり）は、不気味さが漂って怖いと思います。

フロントガラスから覗き込む男性の顔はそこそこ怖いですが、ちょっとはっきり写り過ぎでしたね。またそこで映像が途切れてしまうので、どうやって車を発進させたのか、すぐに消えたのか、車を下りて確かめなかったのか、そのあたりが気になります。

スナック（ほんのちょっとだけ怖い）

概要

スナックの監視カメラ。この店の経営者である女性が、ホステスの採用面接をしているが、テーブルの下から別の足が2本出ていた。

この女性に採用の連絡を試みたものの、既に電話は解約されていたそうで、彼女の行方を追う興信所の人間がこのスナックに訪ねてきたそうだ。

感想

よくある映像で、怖くはないです。ただちょっと足の出方が生々しかったですかね。

証明写真（怖い?）

概要

買ったばかりのiPhoneで男性が映像を撮影している。友人の女性がバイト面接用にと、証明写真自動プリントブースで写真を撮る何気ない映像であるが、いつまでたっても彼女は出てこない。もう一人の女友達と顔を見合わせるが、ブースのカーテンの下から確かに彼女の足が見える。声をかけても反応がなく、業を煮やしてカーテンを開けるとそこには誰もいなかった。

写真を撮影していた女性に電話をかけると繋がったのだが、彼女の言い分では撮影を終えて外に出ると誰もいなかったとのこと。2人に電話をかけても繋がらないので仕方なく1人で帰途に就いたという。

この女性は、これとは別にあの場で奇妙な体験をしていたことを取材陣に明かす。写真の撮影を終え、取り出し口から出来上がった写真を手に取ると、彼女の父親の顔がプリントされてきたのだそうである。実は彼女の両親は離婚しており、父とはしばらく会っていなかったが、既に亡くなっていたことを後から知る。ちょうどあの写真ブースの日が父の命日だったそうだ。

感想

お父さん、自分の死を娘に知ってもらいたかったのでしょうけど、方法が不気味すぎ。ホラー映画じゃないんだから。もう絶対脅かそう、怖がらせようとしてるでしょ。これもう霊的ハラスメントだよ。略して「霊ハラ」（笑）。

取り出し口に出てきたその父親の写真が無いのが極めて残念。怖くて捨ててしまったという方が自然なのはわかりますが、どんな感じで出てきたのか見てみたいですよね。やっぱり16分割とかでお父さんの顔がびっしり並んだのが、びろ～んって出てくるのですかね。これは怖い（笑）。

徹夜明け（怖くない）

概要

男だけで狭い部屋で雑魚寝してたら朝を迎えた。姿見にスカート姿の女が横切る。

感想

男たちが隙間なく雑魚寝している、むさくるしい部屋の鏡に女が一瞬横切るだけで、怖くもなんともないのですが、異質感はありますね。

シャワールーム（少し怖い）

概要

ラブホに残されていたビデオテープ。いちゃつく男女だが、彼女さんがシャワールームから出てきたが、まだシャワー音がする。彼氏さんがカメラを向けると曇りガラス越しに女の首があった。ノイズと共に映像は終わる。

投稿者がラブホでバイトしていた時に同僚から譲り受けた映像。この部屋では様々な霊現象が頻発し、苦情が絶えなかったそうである。

感想

いちゃつくっと書いてしまいましたが、彼女さん、ちょっと塩対応で笑います。付き合いが長くなるとこんなものなのですかね。経験が少ないのでよく判りません。

で、映像ですが大したことはありません。曇りガラス越しに「首だけ」とナレーションでも言ってるのですが、確かによく見るとそうなんですけど、前かがみになるとこんな感じにもなるような気がしてピンときませんでした。

実際にあったらそりゃ怖いんでしょうけど。

手形（少し怖い）

概要

夜中に徒歩で橋を渡っていたら、手すりに無数の手形が続いている。気味悪がっていたら、彼女さんの後ろに白い手が出てきた。

感想

手形がべたべたと続いていてなかなか怖いシチュエーションです。手すりの隙間に顔でも出るのかと期待していたら、まさかの手だけでちょっと肩透かしでした。

期待値が高まり過ぎましたね。

ラジコン（少し怖い）

概要

若い男性がミニサイズのドローンを部屋の中で飛ばしており、それを友人が撮影。操縦を誤りドローンは部屋の外に飛んで行ってしまい、それを探すカメラ。灯りの落ちた洗面所でそれを見つけるが、画面左下に不気味な女の顔があった。

撮影者の友人は何を見たのか詳細を語らずに部屋を出て行ってしまったばかりでなく、以後その話を意図的に避けるようになった。

この友人に取材をすると、過去に女性の告白を断ったが、その後彼女が自殺したという話を聞くことができた。この友人は彼女ができるたびにこの女性の幽霊が現れ、早々に破局せざるを得ないという。

感想

またも幽霊による「霊ハラ」です（笑）。もうすでに嫌がらせ以外の何物でもありません。友人さんはこのままじゃ一生彼女できないですよね。酷い。

出てくる顔はまあまあ怖いです。

このタイトルがリリースされた時期（2015年）ではまだ「ドローン」という言葉が普及していなかったのか、投稿者が「ヘリコプター」といっていたのが、ちょっと印象に残りました。また、「XXX7」の「ドローン探偵」を思い出しました。あれは2017年です。

感想まとめ

前回、前々回、前前々回、前前前々回と同様、ほん呪で言う「隙間エピソード」が延々と続いていきます。怖さはかなり良くなったかもしれません…とまたまた感想がほぼ同じになってしまいました。

印象に残ったのは「トンネル」「証明写真」ですかね。

リリース間隔が短く、どうも粗製乱造の感じがします。もう少し頑張ってほしいですね。

なお、今回から長田さんが復活。また中川亜紀さんと言う演出補が加わりました。

次に期待します。

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