はじめに
「ほんとにあった!呪いのビデオ104」がリリースされました(2023年10月6日リリース)。例によって「呪われた心霊動画XXX_NEO18」のリリース日と丁度重なってしまいましたが、こちらから先にレビューさせていただきます。
以降多くのネタバレ含みますので、未見の方はご注意のほどよろしくお願いいたします。
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本ページの情報は2022年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
発表会(少し怖い)
概要
声楽の発表会。タキシード姿の男性が、ピアノの前で歌声を披露している。
映像は突然激しい映像ノイズに見舞われ、ピアノの伴奏している赤いドレスの女性が姿を消す。その女性の代わりピアノの前に現れたのは…。
感想
激しいノイズと主に赤いドレスの女性が消えたかと思うと、黒いドレスの女が登場します。ピアノを弾いているわけでもなくこちらに背を向け立ちすくんでいますが、徐々に顔が歌っている男性に向いてきます。完全に男性に向かって見返る状態になった時、元の女性がピアノを弾いている状態に戻ります。
なんてことない映像ですが、ノイズの入り方、黒いドレスがどうにも不穏な空気を感じさせます。またなんだか男性の歌も変な感じで、不気味なな雰囲気に一役買ってます。
つかみとしてはまあまあなんじゃないでしょうか。
形代(少し怖い)
概要
ストーカー被害に悩む投稿者の女性。警察が介入しストーカーは収まったと思ったのだが、ベランダに人の形をかたどった、まるで形代のような紙人形が落ちるようになった。警察のアドバイスで投稿者はこの形代をジップロックに入れて保存することにした。
夜になるとベランダのセンサーライトが激しく反応する。投稿者は窓を開けて確認するが、外には誰もいない。だが窓を閉めると…。
形代はそれを作成した念が宿るという。これを保存した投稿者はかえって禍々しい何かを部屋に呼び込んでしまったのか。
感想
映像の前半部分が長くてドキドキするパターンです。「何もないや」とちょっと安心して窓を閉めると、ガラスに反射した自分の後ろに人がいるので、ちょっとびっくりします。
むろん振り返っても何もいません。
NY市街(怖くない)
概要
コロナ渦も少しだけ落ち着いたころ、ニューヨークを訪れた投稿者は街中を散策する。騎馬警官を追ったカメラの先には…。
感想
街路樹の根元に土と同化したような人の首が落ちています。動画では非常に判りにくいですが、静止画で見るとちゃんと人の首で、結構はっきりしてます。でも怖くはないですね。
普通は発見できないレベルで、良く見つけたと思いました。
終・鬼女の山・前編(少し怖い)
概要
前回までの超ざっくりあらすじ
山でプチ遭難してしまった投稿者の小宮山壮太さんの妻、葵さんは山中で助けられたという「みや」という女性の呪いを受けてしまったようだ。不思議な力で人や獣に災いをもたらし、付近一帯で忌み嫌われていた「みや」を独自に調査していた松崎さんは既に亡くなっていた。だが彼の資料から「みや」が幼い少女と暮らしていたことが判る。そして同じ山で遭難して一命をとりとめたものの、腑抜けになってしまった庄司さんの存在が明るみになる。この世のものかも分からない神出鬼没な庄司さんに翻弄され、調査は嬉々として進まない中、葵さんの精神は限界を迎えつつあった。
超ざっくりあらすじここまで
精神を病んだ葵さんを見た藤本は、「みや」にかまけて幻聴を訴える彼女をおざなりにしていた態度を反省し、小宮山さん宅に定点カメラを仕掛け観察することに。すると葵さんの部屋のカメラに恐ろしいものが写り込んでいた。
また松崎さんの肉親へのコンタクトに成功。彼の遺品から新たな手掛かりを得ることができた。スタッフは彼が死の直前まで記したメモの一部から、転落して亡くなったその現場と思われるその場所へ、松崎さんが訪れた夜に向かうことになる。
感想
葵さんが寝ている部屋の定点カメラにちょっと怖い顔が写り込みます。また、同時にリビングにも人影が写っているというのですが、こちらはよく判りませんでした。
また松崎さんのメモにあった場所へ、スタッフは歩いて向かうのですが、打ち捨てられたようなビニールハウスを見つけて入ろうとするところで後編に続きます。
葵さんの部屋での怖い顔は「まあちょっと怖いかな」程度ですが、人の顔と言うよりはちょっと化け物じみていて現実感に乏しいですね。
続・海を歩く足(興味深い)
概要
「ほんとにあった!呪いのビデオ102:海を歩く足」。このエピソードについて視聴者からYoutubeに似た動画が上がっているという葉書が届く。
3mnkというチャンネルで公開されている「horror film03【title夜海に訪れるということ】」という動画で紹介されている映像のノイズ部分が類似しているという。
感想
「海を歩く足」に全く別のYoutubeにアップされていた映像の一部が紛れ込んでいた、というエピソードです。
3mnkというチャンネルは存在しており、当該の「horror film03【title夜海に訪れるということ】」という動画は1年も前にUPされているので、かつての「さおまおチャンネル」のように、今回の為に仕込んだというわけではなさそうで、配信時代のトレンドに沿い、思いがけずコラボしてしまったエピソードになりましたね。
この動画はダラっと見ていると混乱しそうですが、経緯を整理すると。
- 3mnkのTwitter(現X)アカウントに動画とコメントがダイレクトメッセージで寄せられる。
- その動画はT県のK海岸で拾ったVHSテープに記録されていたものを復元したものだそうだ。
- 動画の内容は、砂浜を歩く撮影者が急に海に向かっていくというもの。海に入る直前で途切れてしまう。民謡、漁師歌のような伴奏付きの音楽が同時に記録されている。
- ダイレクトメッセージの情報をもとに、3mnkがその海岸を訪れた際、砂浜で偶然オーディオカセットテープを拾う。またそこに設置した定点カメラ映像にうっすらと前述の音楽が記録された。
- カセットテープに音楽や音声は記録されていなかったが、3mnkは「PXL2000」という特殊な形式で映像が記録されていることを突き止める。
- その映像は草むらに2本の足が不可思議な動きで横切るもの。民謡のような音楽も流れ、それは先の動画と同じもののようだ。
一方「海を歩く足」は遠くに横切る足と、こちらに駆け寄る足の他に、一瞬映像ノイズが紛れ込んでいて、同時に「変な音が聞こえるな」とは思ってました。ここをコマ送りすると、3mnkさんの動画と、草木1本まで寸分たがわずバッチリ一致しますね。
非常に興味深いエピソードであるだけではなく、3mnkさんの動画に流れる、漁師歌のような音楽が、もの悲しくて雰囲気が抜群です。3mnkさんの動画はT県のK海岸(千葉県勝浦海岸?)なのに、「海を歩く足」は隣の県のA海岸(阿字ヶ浦海岸?)で場所が全く異なるのも興味深いですね。
まあ3mnkさんの協力が得られれば、1年がかりでフェイクを仕込むことは不可能ではありませんが、どうでしょうね。ちょっとしたことで炎上してしまう昨今では、やらせはリスクが高いと思われます。
「PXL2000」というフォーマットは知りませんでした。1987年に発表されたトイカメラのようですね。1年間の間に約40万個程度生産され、現在は再認識されて一部の好事家の間でコレクターズアイテム化しているらしいです。
ロープウエイ(少し怖い)
概要
ロープウエイを降りて連絡通路のスロープを歩いていた映像に、あり得ないものが写り込んだ。
感想
スロープでカメラが下を覗くのですが、画面左下の隅にほんの一瞬顔のようなものが写り込みます。顔の下が損傷しているみたいなナレーションですが、正直よく判りません。
初冬期のうっすらと積もった雪が雰囲気を盛り上げますが、写った顔はさほど怖くはなく、小粒な隙間エピソードです。
サッカー観戦(怖くない)
概要
サッカー観戦の帰り道、友人の影があり得ないことに…。
感想(ネタバレ注意)
試合が終わってたくさんの観客がぞろぞろと駅に向かっています。おそらく埼玉スタジアムですが、周りは田んぼで普段は閑散としているところに、一時的に人が集まった光景はちょっと味がありますね。
撮影者である投稿者の友人の影が、まるでギザギザに折れ曲がったあり得ない感じは、ちょっと不気味ですが、絵面的にはどうという事はありません。スタッフが解析して「落ちろ」みたいな声が入っていることも判りました。
この友人は現場から落ちて足を複雑骨折してしまったそうです。
終・鬼女の山・後編(少し怖い)
概要
発見したビニールハウス内は雑然としているものの、中途半端に葡萄やトマトなどが栽培され、人が出入りした痕跡が残る。その中で木瀬は頻繁に人の気配を感じる。また、いつの間にかスタッフ入りしている小林が薄汚い着物のようになものに包まれ、顔の部分が破損した、古びた子供向けの人形を発見する。
さらに人の姿を見た木瀬の発言に、一同明かりを消し息を潜めるも誰もいない。だが、いつの間にか彼らの背後には…。
スタッフは一旦撤収し、付近の聞き込みであのビニールハウスの所有者で、かつて巫女をやっていた女性を突き止め、話を聞くことができた。そして彼女は「みや」を知っており、あの人形は「みや」が可愛がっていた女の子のものであることがわかった。
「みや」は女の子と川に流されて亡くなっており、少女の遺体は見つからなかった。あの人形は「みや」の遺体の側にあったという。ただ、あのビニールハウスに何故人形があったのかは、この女性には分からないようであった。あれはかつて「みや」が住んでいた家に置いてきた筈だと言うのである。この女性は、「みや」は女の子の関係などの、肝心なことに関しては語ってくれなかった。
スタッフは人形と着物を「みや」の住んでいたという廃屋に戻し、手厚く供養した。そのおかげか葵さんへの心霊現象は止んだようである。ただし、残念ながらやむを得ない理由により、お腹の子は死産であった(理由は伏せられる)。
最後に松崎さんの遺品にあったビデオカメラの映像が解析される。
以下の英訳付きの仰々しい警告、5秒のカウントダウンの後、この映像が紹介される。
この後松崎さんが死ぬ直前と思われる映像が流れます。そういう背景があるので心身に影響があるかもよ。影響を受けやすい人、気が進まない人はここで再生をやめた方がいいよ(超意訳)。
感想(ネタバレ注意)
相変わらず霊感がある木瀬さんが、事あるごとに気配を感じ、森の奥の人影の撮影に成功します。ただ、ビニールハウスでの探索で息をひそめていたスタッフが「やっぱいないね」と安心したとたん、背後にいつのまにかぬぼっと庄司さんが立っており、スタッフも、視聴者である僕も、とてもビックリしました(笑)。
またいつの間にかスタッフ入りしている小林さんが、怖がりつつもビニールハウスの奥に突撃し、キモがりながらあの人形を発見するという功績を得ました。ここでは完全に木瀬さんを食ってましたね。
最後の映像ですが、松崎さんが何かの手掛かりを得て、夜間にその場所に向かう様子が記録されていました。そして彼は地面に落ちているあの人形を発見します。それを拾い上げたとたんに、辺りに女性の悲鳴が響き渡り、遠くに「みや」らしき人影を認めます。それは一瞬ですぐ近くに迫り、驚きまくった彼が慌てて逃げ出し転んだのか、カメラを放り出してしまい、草むらと人形のドアップで終わっています。
終始「ギャース、ギャース」という恐竜みたいな鳴き声が聞こえるのですが、いったい何の鳴き声ですかね。アウトドアの経験が少ないのでわからないのですが、野犬でしょうか。不気味さが強調されます。そして、人形を拾ったとたんに「ぎゃー」と言う女の悲鳴のようなものが響き渡り、獣のような声が女の悲鳴に急に変わったようでちょっと怖かったですね。
考察
「みや」は周囲に忌み嫌われ、人のいないところでひっそりと暮らしていたが、庄司さんと出会って彼の子を宿す。だが彼は「みや」の神通力で腑抜けになってしまった(あるいは後継者を得るために利用したか)。それでも娘とつつましく暮らし、希望を見出した矢先に事故で川に流され、最愛の娘を亡くしたばかりか、自らも亡くなってしまう。その不幸な運命を呪い、怨霊と化してしまった「みや」は、丁度通りかかった妊娠中の葵さんに目を付け、自分の分身、あるいは後継者を産ませようとする。その後、葵さんが産んだものは……。それを目にした壮太さんは苦渋の決断をせざるを得なかった。
尚この考察だと、「みや」の調査に執着していた松崎さんは、邪魔者として彼女の怨霊に殺され、スタッフと我々視聴者に一連の出来事の真相に近づくヒントを与える役割しかなかった、という事になります。
ちょっと変ですかね。
まあ、面白かったんですけど、結局肝心なところは分からない、いつもの「ほん呪」らしいと言えば、らしい3部作でした。
感想まとめ
前回も感じたのですけど、スタッフのリアクションが自然で、とてもガチっぽい雰囲気を醸しだしています。特に庄司さんが彼らの背後にいつの間にかいて、驚きまくる演技(?)は見事でした。残念ながら全体的に怖さはイマイチですが、それがかえってガチっぽい演出として成功しているかな、と思いました。
しかしかなり地味であることは否めません。
一般投稿も今回は地味でしたね。唯一、Youtubeチャンネルと意図せず(ですよね)コラボした「続・海を歩く足」興味深く、面白かったです。
「夏のほん呪祭り」もこれで一旦落ち着きましたが、今後どんな映像を見せてくれるでしょうか。期待したいと思います。
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コメント
みやの子供の遺体が見つかってないことから生きていて
過去の三部作のあのキャラが実はみやの子供だったとか無いかなと思いましたが
特に思い浮かびませんでした
そう言えば見つかっていませんね。
どこかで生きてるなんて想像もできますね。
『形代』
証拠のためとはいえ、不審者がいるかもしれない屋外にカメラ向け続けるのはめちゃくちゃ怖いなって思いました。自分だったら緊張してガタガタカメラ揺れまくりそう。
できれば現場に残された人型をモザイクなしで見たかったですけどそれはさすがに生々しくてアウトだったか。
『続・海を歩く足』
長編以外で巻をまたぐエピソードが発生するのは『奇怪な未来/奇怪な過去』以来ではないでしょうか。
PXL2000というものは初耳だったけど味のある色合いの映像で好きです。それにしても海水や砂、強い日差しに晒される海辺で発見されたボロボロのテープからよく映像を復元できたな・・・。
ラストの映像の前の警告文に英訳が付くのって初めてでしたっけ?急にワールドワイドになったなと思ったもので・・・(ワールドワイドといえば、61巻の『人形ノ家』の取材パートで海外の人との「ノロイ?ノロイ・・・”オワカリイタダケタダロウカ”?」「そうそう!”オワカリイタダケタダロウカ”!」という会話でほん呪のことが通じたくだりを思い出しましたw)。
形代の投稿者さん、勇気ありますよね。
「PXL2000」は僕も初めて聞くのですよ。リサーチ能力すげえ。Youtuber侮れないと思いました。
英訳着くのもご時世なのでしょうか。
たぶんお化けよりほんとに人が死んだ瞬間かもしれないからなのでしょうね。
毎度拝見させていただいてます!
余談にはなるのですが、ティックトックにはもうすでに104の切り抜きを無断転載している不届きものがいらっしゃいました。
呪いのビデオ89の、上田事件同様ティックトックには早々に対処してほしいですね。
ちなみに呪いのビデオ105と検索したら3月6日販売開始と記されたレンタルビデオサイトのページがいくつか見受けられました。待ち遠しいです……
無断転載はよろしくない事ですが、版元のブロードウエイ、パル企画の対処が待たれますね。
105のリリース待ち遠しいですね。
サッカー観戦
スタジアムの形が大体わかるのと、
会話の中で駅名が聞こえるので間違いないですね。赤いですし。
数多の心霊映像の中で、有名人やプロスポーツチームの出てくる映像があってもいいなと個人的に思っていたところです。
スタジアムにまでモザイクがかかってるのは、はっきりさせちゃうと無駄な混乱を招くからでしょうかね。
>はっきりさせちゃうと無駄な混乱を招くからでしょうかね。
でもバレバレな気もします(笑)。