フェイクドキュメンタリーQ 「トロイの木馬」-September 23, 2023 Live streaming(ネタバレあり)

フェイクドキュメンタリーQ

はじめに

「フェイクドキュメンタリーQ」19本目、「トロイの木馬」(September 23, 2023 Live streaming)」を視聴しました。今回はかなり異質です。

概要

まず禍々しい雰囲気の謎のメモが表示される。内容は伏字が多く全容がつかみにくいが、何者かが恐ろしい、大量破壊兵器と呼ぶべきモノを作り出してしまい、関係者の家で不幸が起こり、多数が亡くなっている。その何かを使って、ある団体、組織が良からぬことに使う事を企んでいるらしい。その家は廃墟として今も存在する、という事が推測できる。

まず白い防護服(細菌、ウイルス、放射能などから身を守るもの)を着た、撮影者を含めて2名の人物が森の中を歩いているもの。廃墟のような建物の中に侵入すると、2階に半透明なカバーに覆われた機械のようなものがある。建物の柱には子供向け食玩のおまけにあるようなシールが多数貼られている。

「来たぞ」

と言う男性の声で最初の映像は終わる。

これはインターネット上で実際に生配信された動画である

上記のテロップで次の映像が紹介される。

最初の映像と同じように防護服を着た男性が藪をかき分け、ある民家らしき場所に辿り着く。この家は廃墟と言うわけでもないらしく、中からは灯りが漏れ、複数の防護服を着た人物たちが出入りしており、中では何かが行われているらしい。

視聴者は、その中で行われている「何か」の一部始終を目の当たりにすることになるのだが…。

感想(超ネタバレ)

第一印象は「わけが判らない」です。

古い家の中で多数の人物が何かの後処理をしているような感じです。庭にはブルーシートで覆われた死体らしきものが転がっていたり、中では跪いて祈りを捧げる人々がいたり、防護服の連中が、黒いなにか気味の悪い塊が入ったようなビニール袋を持ち出したり、風呂に浸かって念仏みたいなものを唱えている人がいたり、黒い影が奥の部屋で立ちすくんでいたり、いつの間にか祈りを捧げる人々が消えてしまったり、と気味の悪い状況。

しかもこれらがライブ配信されているようなのです。というか、このエピソードは公開当時本当にライブ配信だったらしく(今現在はそのアーカイブ)、携帯に表示されたリアルタイムのチャット画面がカメラで映し出されるため、当時の視聴者は今まさに事態が起こっているような錯覚を覚えたでしょう。

そして、ブルーシートで養生された和室の中央には、食玩シールがべたべた貼られた変な箱があります。警告ブザーのような音が部屋に響き渡り、防護服連中は撤収準備の雰囲気で、最後に例の箱を持ち出そうとします。でも途中で足を滑らせ箱の蓋が開いてしまったようで、彼らから悲鳴が上がります。

そのタイミングで着信音から彼らの一人に携帯を持っていることがばれ、取り上げられてしまいます。それを確認した人物が生で公開されていたことを知り、「何コレ…みんな死ぬ…みんな死んじゃう」と呻き、そして慌てたようにカメラに向かって「これは嘘だから!嘘だから!」と連呼し、エピソードは終わります(リアルタイムでは配信がブツっと終わったんでしょうね)。

情報を漁ると、生放送後しばらくはアーカイブが公開されなかったそうで、「まさか本当じゃねえよな」と、わかってはいても一抹の不安をあおるような構成だったそうですね。

ホントのようでホントじゃない。「フェイク」って言ってるけどそれっぽくてちょっと不安。そんな恐怖を感じさせる面白い演出です。

「トロイの木馬」というタイトルから、内部告発の撮影者が意図せず「トロイの木馬」の役割を果たしてしまい、この禍々しいなにかをネットを通じて社会に解き放ってしまった、という事だと解釈できそうです。

尚、最初の映像は何でしょう。多分、組織の重要人物の子供が作り出してしまった、この大量破壊兵器である「モノ」の開発現場を探索したときのものなのかな?

いや~これはぜひ生で見たかったですね(笑)。

それでは。

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