はじめに
心霊ドキュメンタリーの金字塔「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズでは、お盆の時期に合わせ、タイトルが6月、7月、8月と3か月連続リリースされるのが半ば恒例になっています。前・中・後編のメインエピソードが作られ、いつしか「夏の三部作」と呼ばれるようになりました。
コメント欄でじぇんぬさんからのリクエストもあり、私も面白いかなと思って歴代の三部作をまとめてみたものが今回の記事です。以下拙いまとめですが、どうぞご覧ください。
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本ページの情報は2022年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
Twenty Seven
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ32:2009年6月5日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ33:2009年7月3日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ34:2009年8月7日リリース
スタッフ
- 演出(監督):児玉和土
- 演出補:岩澤宏樹、渡邉利枝、菊池宣秀
概要
演出捕・菊池はそもそも「ほんとにあった!呪いのビデオ」の常連投稿者であった。それは20歳の誕生日を迎えてから、毎年同じ内容のビデオテープが誕生日に送られてくるというもので、どこかの山奥の山荘の廃墟を数カット撮影した奇妙なものであった。菊池は気味の悪さを感じ、制作委員会に投稿したのだが、映像内に特にこれといった心霊現象が写っていないので、採用までには至らなかったという。ただ、そのような投稿を続けているうちにスタッフと親しくなり、最近製作陣に加わることになったのだ。
ところが今回、なんと全く別の投稿者から、菊池が投稿し続けているものとほぼ同じ映像が送られてくる。そしてそこには菊池のもの異なり、心霊現象のようなものが記録されていた。菊池は気持ち悪がって取材を尻込みしてしまうが、とりあえず菊池抜きでこの投稿者に話を聞いてみることになった。
「ほんとにあった!呪いのビデオ32」レビューより抜粋
解説
記念すべき夏の三部作の始まりは意外なことに、人気演出捕・菊池宣秀編ともいうべきエピソード「Twenty Seven」でした。
菊池氏が元投稿者だったとか、過去の演出補たちが不幸な目に遭っていることが冒頭で紹介されるなど、これから菊池に何かが起こることを暗示させる導入部になっています。特にたった2回しか出演していないにも関わらず、視聴者に強烈な印象を残した籐屋敷氏の〇殺を示唆するような演出がちょっとショッキングでした。
思いがけない菊池と投稿者の過去が明らかになり、偶然その地に宿る呪いをかけられてしまったらしいことが判って、最終的にに菊池と岩澤がほん呪を一時離脱してしまう羽目に陥ります。
狂死のビデオテープ
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ37:2010年6月4日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ38:2010年7月2日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ39:2010年8月6日リリース
スタッフ
- 演出(監督):児玉和土
- 演出補:伊月肇、板倉由佳、長田明子、大杉東
概要
これまで製作委員会を脅迫までしてきた「心霊博士」の行状がダイジェストで紹介される。彼は5回ほど映像を投稿し、2本が採用されたものの、没になった残りの全てを採用するように執拗に要求し続ける。別の無記名の投稿も送られてくるが、この投稿にも採用しなければ、スタッフを呪い殺すと記述された手紙が同封されていた。また、事務所の玄関先に鳥の死骸が送りつけられるという嫌がらせも、スタッフはこの心霊博士だと推測していた。だが、手紙に記されていた携帯番号から心霊博士に直接コンタクトをとってみるも、しらばっくれた電話口の人物はそれきり電話には出なくなってしまう。
それ以来、心霊博士からの投稿は止んでしまっていたが、別の投稿から思いがけず彼の手がかりが得られる。
「ほんとにあった!呪いのビデオ37」レビューより抜粋
解説
これまで度々騒がし続けた「心霊博士」の正体は普通の予備校講師だったのですが、オカルト好きの彼が、ある生徒とのトラブルがきっかけで人生が狂い始めます。「心霊博士」が持っていたとされる「見ると狂い死ぬ」という呪いのビデオテープを求める人物が、執拗にそれをよこせと脅迫してきます。
暗躍する、謎の人物たちとのドタバタの末にスタッフはひょんなことからそのテープを手に入れることに成功、最後にはそのテープの中身が公開されます。
追跡録
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ42:2011年6月3日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ43:2011年7月2日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ44:2011年8月5日リリース
スタッフ
- 演出(監督):児玉和土
- 演出補:岩澤宏樹、坂井秀人、坂口行弘、川居尚美、渡邉利枝、阿草祐己
概要
岩澤は菊池失踪の手がかりを求め調査を継続していたが、なんの進展もなかった。そんな折、元演出補・渡辺から連絡が入る。渡辺は「Twenty Seven」取材の後、おかしな夢を見るようになったという。彼女は再度その現場に足を運び、夢の中の風景とよく似た場所を発見、その近くでコンビニ袋に入ったビデオテープが打ち捨てられているのを見つけた。1人で持ち帰るのには恐怖を感じそのままにしてしまったそうだが、話を聞いた岩澤は渡辺を伴って現地を訪れ、そのテープを回収することに成功する。
それは菊池が失踪する際に持ち出したものであったが、1本だけ今まで見覚えのない映像が混ざっている。それは若い男性がベッドに横たわり、催眠術をかけられているものであり、その男性の背後に黒い顔のようなものが写り込んだものであった。
「ほんとにあった!呪いのビデオ44」レビューより抜粋
解説
菊池と前回自殺してしまった投稿者、そして今回の映像に残るもう一人のキーパーソンが登場し、操られた菊池と共に暗躍します。
尚、三部作最後の「ほん呪44」では川居さんが初登場します。
死返(まかるがえし)
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ47:2012年6月2日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ48:2012年7月6日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ49:2012年8月3日リリース
スタッフ
- 演出(監督):岩澤宏樹
- 演出補:菊池宣秀、川居尚美、米島克哉、阿草祐己、横田季幸
概要
制作委員会に2本の映像が投稿される。1本は鈴川さんという女性からのもので、もう1本は差出人が記載されておらず、封筒にメモリカードが無造作に封入されているものであった。鈴川さんの映像は水族館で友人を撮影したものであるが、差出人不明の映像はどうやら鈴川さんの映像と同時に撮られたもので、この映像に映る彼女の友人が撮ったものであると思われた。
それぞれの映像には双方ともに異様なものが写り込んでいたが、とりあえず制作委員会スタッフは鈴川さんに話を聞くことに。彼女によると、この映像は友人の斉木さんと都内の水族館に訪れた時のもので、この帰りに食事をしていると、斉木さんが中座し、そのまま行方不明になってしまったということであった。斉木さんは派遣モデルであり、この少し前に仕事で嫌なことをされたと語っていたそうだ。ただし、彼女は「いやなこと」の内容については、具体的には何も語ってくれなかった。
「ほんとにあった!呪いのビデオ47」レビューより抜粋
感想
映像に映る謎の婆さんが、既に死んでいるにもかかわらず、孫たちを操って若い女性が次々と犠牲になります。婆さんの凶悪さが印象に残る三部作でしたね。
三部作最後の「ほん呪49」では、例の横田ブラザーズで大変ふくよかな横田季幸氏が登場し、数々のコントを披露してくれます(笑)。
失われた仔ども達
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ52:2013年6月7日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ53:2013年7月5日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ54:2013年8月2日リリース
スタッフ
- 演出(監督):岩澤宏樹
- 演出補:菊池宣秀、川居尚美、阿草祐己、押木大輔、中山美奈、井ノ上謙介
概要
製作委員会に送られてきた2本の投稿映像。投稿者達は映像を撮影する前に「聞くと幽霊が現れる」という怖い話を聞いていた。それはとある山村の因習にまつわるものであったが、スタッフは話の出所であると思われる、安倍さんの存在に行き着く。取材班は安倍さんが子供を出産し、闇に葬ったのでないか、怖い話はこの安倍さんの実体験が歪められて伝わったのではないかと推測していたのだが…。
「ほんとにあった!呪いのビデオ54」レビューより抜粋
解説
「聞くと必ず幽霊に会う」という怖い話が肝心な部分をぼかされて公開されます。ちょっと話が複雑すぎてダレてきますが、映像に写り込んだものから想像が膨らみ、ちょっと嫌~な気持ちにさせられます。
邪心
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ57:2014年6月4日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ58:2014年7月2日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ59:2014年8月2日リリース
スタッフ
- 演出(監督):菊池宣秀
- 演出補:川居尚美、森澤透馬、増本竜馬
概要
制作委員会に送られてきた2本の投稿映像。どちらにもブロックノイズ内に不気味な女の顔。そして、映像の被写体の人物に恨みを持っている者がいた。そして彼らは復讐サイトで「死神」という人物から、「見ると不幸になる」という映像を提供されていたらしい。スタッフは「死神」をあぶり出すためにサイトに依頼を書き込んで、この人物にコンタクトを試みる。
「ほんとにあった!呪いのビデオ58」レビューより抜粋
解説
復讐サイトに増本君が書き込んだ文章は爆笑ものです。それ以外はあまり印象に残らない三部作でした。
スケープゴート
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ62:2015年6月3日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ63:2015年7月3日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ64:2015年8月5日リリース
スタッフ
- 演出(監督):菊池宣秀
- 演出補:川居尚美、森澤透馬、今野恭成、佐藤千尋、山下洋助
概要
投稿者の恋人の男性が行方不明に。この男性は文化人類学のゼミ生で、調査旅行の際に准教授に指示され、何やら禁忌の箱を持ち帰ったらしい。旅行に参加したゼミ生3人は何らかの不幸に見舞われ、准教授は引きこもり取材拒否、そして彼の研究室は荒らされ、そこに全く関係無いはずの10代の女性がいた。この女性は以前にも失踪し、記憶喪失と精神障害になってしまっており、失踪した地域とゼミの調査地が同じ地域。おかしくなったこの子は不幸に見舞われた3人を連想させる絵を描いていたのだが…。
解説
禁忌の箱がかなり不気味です。ほん呪は相変わらず美術のクオリティが高いですね。
学術的な興味だけのために禁忌を犯してしまった准教授と学生たちに次々と不幸が訪れるという、よくある話です。映像に写ってしまった准教授の顔の変化が割とショッキングでした。
禁忌
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ67:2016年6月3日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ68:2016年7月2日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ69:2016年8月3日リリース
スタッフ
- 演出(監督):菊池宣秀
- 演出補:川居尚美、森澤透馬、熊倉健一、阿草祐己
概要
部屋での宴の映像に、引き戸から半透明の男が這い出してくる姿が映り込む。部屋の主の女性は部屋のあらゆる隙間を目張りするほど、何者かに怯え、挙げ句の果てに自殺未遂をしてしまう。彼女の交友関係には特に何も問題はなかったが、部屋の前で勝手に婚約者を名乗る男性が目撃されたり、大学の先輩の男性が、処女のモデルを探しているという写真家に、彼女の写真とプロフィールを勝手に送ってしまっていることがわかった。
そんな折、過去の没映像に似たものが発見される。中国で撮影されたその映像に写っていた女性は、ストーカー被害に悩まされていた。その後火事に巻き込まれるという変死を遂げており、その上遺体が盗難にあっていたという。それ以前にストーカー加害者の男性も事故死しており、死因は焼死。中国では冥婚という、死んだもの同士の死後婚礼を行う風習がある。遺体の盗難は、彼女が冥婚の犠牲になってしまったのということなのであろうか。
その後取材班は、写真を受け取った写真家とのコンタクトに成功。目的は合成して架空の婚礼写真を作り上げることであり、ある人物からの依頼であることがわかる。日本にも一部地域の風習で「ムカサリ絵馬」という、若くして亡くなった未婚の家族の死後の安寧を願う風習であるのだが……。
解説
ほん呪三部作の中ではこれが一番面白くて怖かったですね。冥婚やムカサリ絵馬など、中国や日本の一部に残る風習が不気味な様相を呈していました。衝撃のラストには注目です。怖いんですけど、切ないような、空しいような、そんな気分になります。
おくりもの
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ72:2017年6月2日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ73:2017年7月5日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ74:2017年8月2日リリース
スタッフ
- 演出(監督):寺内康太郎、福田陽平
- 演出補:川居尚美、寒川聖美、舞木ひと美
概要
ある人物に恨みを持つものが、その恨みを果たそうとするときに顔が不気味に変化する。そしてそのときに全員、「モッカになれ」を叫んでいた。調べていくとある少女の自殺映像にたどり着く。その少女も顔が変化し、「モッカになれ」と呟いていた。調査を続けていた家の娘までもがそのような状態に陥り、演出補・寒川が襲われる。
解説
「モッカ」になった瞬間はそれなりに不気味ですが、話が冗長で退屈な印象がありました。でも「モッカ」という仏教用語の持つ響きが印象に残ります。因みに寒川ちゃんのいろいろな意味での受難の三部作でもあります(笑)。舞木さんのキャラも立ってました。
ずっと一緒
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ77:2018年7月4日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ78:2018年8月3日リリース
スタッフ
- 演出(監督):川居尚美、福田陽平
- 演出補:大力、寒川聖美、山本屋歩、舞木ひと美、大塚裕司
概要
サークル合宿でいたずらをしかけられて、卒倒した女性の全身に、今までなかった痣が浮き出てきて、その背後に顔が写った。その後、この女性は音信不通になってしまったのだが、スタッフが居場所突き止めたら、兄と名乗る男と暮らしていた。この女性の肉親には兄などはいないはずなのだが…。
解説
これを夏の三部作と呼んでよいのか微妙な変則二部作ですが、一応夏の連続ものということで、ラインナップに入れました。このお兄ちゃんがちょっとキモいんですよ。
静止する身体
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ82:2019年7月4日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ83:2019年8月3日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ84:2019年9月4日リリース
スタッフ
- 演出(監督):KANEDA
- 演出補:中田亮、知花はる
概要
投稿者の三橋さんは、遊びに行った友人の磯貝さん宅で奇妙な映像を撮影してしまう。それは磯貝さんの姿が、生きる屍のように停止してしまい、微動だにしないというものであった。音声では普通に会話しているにもかかわらず、である。さらにその映像には廊下の曇りガラス越しに、黒ずくめの人物の姿も記録されていた。両者を制作委員会事務所に呼んで、インタビューしたサブカメラの映像でも、磯貝さんは停止してしまっていた。スタッフは磯貝さん宅への取材を申し込むが、なぜか何度も断られてしまう。そんな折、三橋さんが気配を感じたという、勤め先の大学での取材映像にも、例の黒い人物の影が写り込んでいた。
解説
磯貝さんの愛憎渦巻く執着が、恐ろしいものを生み出す…のですが、スタッフの演出ミスでちょっと台無しになってしまいます(注意してみなければわからないのですが)。普通の人だと持ってた磯貝さんの変貌ぶりが恐怖を誘います。
黒く蠢くもの
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ87:2020年6月2日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ88:2020年7月3日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ89:2020年8月5日リリース
スタッフ
- 演出(監督):KANEDA
- 演出補:川居尚美、中田亮、知花はる、上田謙太
概要
製作委員会に投稿映像を持ち込んだ錦戸百合子さん。そこには真っ黒なドロドロとした何かを顔に被った彼女の姿が写っていた。だが、何故か夫の啓太さんは取材に消極的で、これ以上の調査を断ってきてしまい、調査は完全に中止となる。しかし、お蔵入りとなった過去の映像に同様の現象が記録されていることがわかり、当時の監督、川居尚美を招聘することとなった。
前回の映像では、一緒に写っていた吉野さんの息子さんに不幸があったため、取材中止となっていたが、時間が経ち落ち着いて来たと言うことで、投稿者奥田さんと子供を亡くした吉野さんに改めて話が聞ける。交通事故の現場に供えられていた挿し花を持って来てしまった事が、不幸のきっかけではないかと、吉野さんの妻が嘆いていた話が聞ける。たまたまその事故現場に献花していた人物、布川さんと言う人物に話を聞き、事故で亡くなった子供は、彼の息子であった事がわかる。だが、その子は出て行ってしまった妻の連れ子であり、布川さんの実の子供ではなかった。
ちなみに全編にわたり、新演出補・上田の勝手な行動が目立つ。
解説
レビューでは上田の態度に怒りまくってしまうくらい、彼の演技が光っていましたね。良い意味でも、悪い意味でも。ただ、エピソード内の謎がほとんど判らずちょっと中途半端に終わってしまいます。
尚、久しぶりに川居さんが復活します。
おまじない
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ92:2021年7月7日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ94:2021年10月6日リリース
スタッフ
- 演出(監督):マキタカズオミ
- 演出補:中村真沙海、久木香里奈、江原大介
概要
「おまじない」
ライブハウスで男性地下アイドルユニットがライブをネット配信したら、なんかカメラに背を向けた女の姿が写った。無観客だし、スタッフに女性もおらず、関係者たちは全員この女性に心当たりがなかった。だが、唯一このユニットのメンバー清瀬さんは、以前所属していたユニットでの自分のファンではないかと語る。それは問題行動の絶えない河西(かさい)さんという女性であった…。
「続・おまじない」
前々巻、「ほんとにあった! 呪いのビデオ 92」のエピソード「おまじない」で登場した、問題のある女性、河西(かさい)さんが事務所を訪ねてくる。彼女は男性地下アイドルの「推し」に付きまとい、迷惑行為やストーカーまがいの行為を繰り返すことで界隈では有名であり、彼女の「推し」にされたアイドルはこれによってファンを失い、活動がままならなくなってしまうそうである。
河西さんが持ち込んだ写真と映像は、彼女の顔の向かって右半分が、ひしゃげたり歪んだりするものであった。彼女の依頼に、これ以上関わり合いになりたくない製作委員会は、しぶしぶ調査を開始するのだが…。
解説
これも変則二部作、しかも間に1本挟んでなのでかなり特殊です。最初のエピソードでは投稿者の勘違いということにしてしまうのも斬新というか、何というか。今年は三部作はないのかと思ってたら、1本挟んで続きがあったというのは、ちょっと意外でした。
ナガレモノ
収録タイトル
- ほんとにあった!呪いのビデオ96:2022年6月2日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ97:2022年7月3日リリース
- ほんとにあった!呪いのビデオ98:2022年8月5日リリース
スタッフ
- 演出(監督):藤本裕貴
- 演出補:男鹿悠太、久木香里奈
概要
投稿者の鎌田さんから、川で見つけた奇妙な木箱を見つけてほしいという依頼を受けたスタッフは調査を行い、何とかその木箱を見つける。中には人形と小動物の骨が入っていたが、一部の地域の風習である「流し雛」に似ていることが判明。だが鎌田さんはその後音信不通になってしまった。またその川の周りで子供の水難事故が多発しており、噂になっていることもわかる。その後の調査で川の上流で独自の流し雛を行っていた廃村があることが判明。スタッフは向かうことになった。
解説
久しぶりに三部作が復活しました。相変わらず小道具の造形はクオリティが高いです。ただ雰囲気重視で怖さが足りないと感じましたね。それでも、最後の最後で今までのスタッフの考察がひっくり返ってしまうのは、驚きました。いや、納得はしていないですけど(笑)。
まとめ
今回調べてみて、夏の三部作の始まりが「Twenty Seven」だというのにちょっと驚きました。もっと昔からやってると思っていたんですよね。
ただ夏の三部作ってそれなりに面白いのですけれども、あまり怖くないというのが率直な感想です。他のレビューブログを見てもあまり評判は芳しくないようですね。また構成が複雑だと、前巻どんな話だったか忘れてしまうこともありますね。
それでも夏の雰囲気は盛り上がりますし、何よりも監督や演出補のキャラ立ちがあって、今まで名スタッフを輩出しており、単調になりがちなこのシリーズの違った面白さで楽しませることに貢献しているとは思います。
正直要らないという人もいると思いますが、かと言って無くなってしまったら寂しいな、と僕は思います。
何といっても一番好きなのは「禁忌」。それと、「制止する身体」も僕は意外と好きです。菊池編も面白かったですね。
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