はじめに
「フェイクドキュメンタリーQ」10本目の「東北地方に存在した幻の儀式・来訪の記録映像 – (The Visit)」を視聴しました。タイトルコールで表示されるタイトルは「来訪」です。「れいほ」と読むそうです。
概要
かつて東北地方のとある村に存在した、特殊な儀式の様子を記録した映像。古いビデオテープらしく、不鮮明で時折激しいノイズが走る。この「来訪(れいほ)」と呼ばれる儀式は門外不出で、口頭伝承でのみ伝えられ、文書で残る記録は存在しない。そしてこの儀式に関する漏洩は禁忌とされている。
白い布団に寝かされた亡骸を囲み、祈りをささげるその喪主と関係者。七日にわたり執り行われたこの儀式は、悪霊を呼び寄せ、対象を呪殺させるものだが、その成否はこの土地の背霊が決めると言う。もしその結果が否であるとき、喪主は来訪したものに連れていかれるというのだが。
感想(ネタバレ)
ここからネタバレです。
布団に亡骸が安置されています。ご多分に漏れず顔の部分には白い布(顔当、面布、顔隠し、打ち覆い、顔かけと呼ぶそうです)がかけられて、故人の年齢性別はうかがい知れません。ただ布団の膨らみから、小さい子供のような気がしますね。その周りを親族らしき人々が囲んで、最初に合掌して祈りをささげている様子。その後、喪主らしき男性が時折様子を見に行くって感じですね。
対象を呪い殺す儀式が口伝で伝えられているとか、どんだけの頻度で呪っているんだよ。
七日間安置するとか夏場はどうすんのさ。
なんてことは言ってはいけません(笑)。
映像はいい感じで劣化していて、時折入るノイズも極めてそれっぽく、雰囲気は抜群。このそれっぽさのクオリティは非常に高いです。
その後、このご遺体に変化が現れます。ちょっとエビぞりみたいにビクンと動くんですね。また窓を開けていたのか、風で顔にかけていた布がめくれて跳んで行ってしまいます。概要には書きませんでしたが、ご遺体の主が急逝したときには、なんか仮面を被らせるのだそうです。画面が引いたアングルで、しかも画質が悪く、どんな仮面かは判りません。
この直後、先程の喪主の男性が部屋に入って、この布を元に戻すのですが、彼が立ち去った後、そこに真っ黒な染みが広がっていきます。
その後七日経ったのでしょうか、男性が入ってくると染みが広がった布を見て、ご遺体に向かって「時間だよ」「もう来るよ」と呟いて、定点カメラを取り外し顔の布をめくり上げます。ここで不気味な仮面が露わになるのですが、やはり画質が悪くてディティールはよく判りません。
男性はたじろいだ感じで部屋から逃げ出そうとします。ここでどうやら儀式は失敗したのだな、と想像させますね。でも廊下に出ると、右にも左にもお迎えに来たような人影があって進退窮まり、彼は押入れに逃げ込みます。隙間から覗くカメラには、その外では複数人がぼそぼそ話をしている声が記録されていました。
そして怯えた様子の男性の目の前に…。
彼は何を呪おうとしていたのか、最初に家人も一緒に祈っているところを見ると、家族もその儀式に同意しているのでしょうけど、こんな不気味な儀式に賛成するとかちょっと奇妙ですよね。家族の遺体を使ってまで行わなければならない事情って何でしょうか。てか、失敗することもあるとか、リスク高いですよね。ひょっとすると因習に絡む義務とか責務だったのかもしれませんが。
理屈はともかく、怖くて気味が悪いことは確かです。いままでの「Q」では初めてと言えるビジュアル的に心霊的な映像で、インパクトはありましたね。特に最後は。
因みにこのお部屋なのですが、あの「失敗や!」のエピソード(Q:4 祓え)の依頼者の奥さんが嫌がっていたという、あの部屋なのでは、という見解をネットで見かけました。改めて見直すと、確かに障子の桟が全く同一です。これには驚きました。やっぱり各エピソードに繋がりがあるのですね。
それでは。
コメント
この回はQでは珍しいジャンプスケア的手法がありますね。あんまり多用すると興ざめしますがQはそこに至るまでの過程の描き方が秀逸で引き込まれます。
留守電回で確かに字幕をつけると便利とは言いましたが、製作陣が結構意地悪だもんで全然役に立たない時がきます(どの回とは言いませんが)。
>ジャンプスケア的手法…
そうですよね。今までなかったせいかちょっとびっくりしました。
字幕は今回役に立っていませんでしたね。
レビューには書き忘れましたが、今回もチャプターが設定されていました。
見返すとき便利です(笑)。
考えてみれば字幕があった方がいい回とそうでもない回がありますね。違いはなんだろう。
ただ一つ言えるのは、確実に必要なのにほぼ役に立たない回がいずれくるということですw
>確実に必要なのにほぼ役に立たない回がいずれくるということですw
なんすかそれ(笑)。
めっちゃ気になる。
まあ、後の回で分かることでしょう。楽しみにします。
喪主「失敗や!」
って書こうとしてたらなんと同じ部屋とは…
失敗の理由は録画(漏洩)なんですかね
なんかロン毛の人以外初日しか来てないけど
ロン毛の喪主はこの家の若い当主なのかな、と思ってみてました。
「失敗や」のあの部屋はほんとに一瞬しか出てなくて、根拠は障子の桟だけなんですよ。