はじめに
「ほんとにあった!呪いのビデオ77」のレビューです。このレビューをもって、ついに「ほんとにあった!呪いのビデオ」通常盤の当サイトのレビューがコンプしたことになります。一番最初にレビューしたのが2018年8月15日に投稿した「ほんとにあった!呪いのビデオ78」なので、ほぼ2年かかったことになりますね。あとは「Ver.X」と「リング編」が残っています。あともう少し!。
そしてこの「ほん呪77」は福田、川居体制になってからの2回目の卷またぎ特集エピソード、「ずっと一緒」が始まります。今回は夏の3部作ではなく、変則的な夏の2部作です。
ホワイトアウト(怖くない)
概要
投稿者達は車で山の上の施設に向かっていたが、猛吹雪に見舞われてしまう。彼らは命の危険を感じたため、止むを得ず引き返すことにした。途中Uターンする際に車から降り、周りを伺う投稿者達だが、激しい吹雪のため肉眼でも視界は悪く、まさにホワイトアウト寸前の状態であった。
引き返そうと早々に車に戻る彼らがスライドドアを閉じる直前、その窓に女の顔が写る。また、車の外のシーンでも、人影のようなものが写り込んでいた。
感想
後部スライドドアが閉まっていくのを凝視していたのですが、開口部のどこにもいません。写っていたのはまさかのウインドウ部分でした。はっきりと映り過ぎて、作り物臭さがプンプンです。むしろ外に写った姿の方がそれらしく、不気味です。でも地味ですね。
子供の風景(目が回る)
概要
公園で家族みんなでピクニック。息子にビデオカメラ持たせたら、喜んじゃってブンブン振り回す。その映像に不気味な男の生首みたいなのが写り込んじゃった。
感想
子供がカメラを振り回すので、非常に見づらく、目がチカチカしてしまいました。確かに一瞬だけ写っていますが、これを通常再生で見つけることは至難の技ですよ。そこそこ不気味で怖いですけど、小粒です。
写真スタジオ(怖い)
概要
子供が生まれたので、記念に近所の写真スタジオでかしこまった記念写真を撮ってもらう。このスタジオでは、その撮影風景も動画で記録してくれるサービスを行なっていた。その映像に、奇妙な現象が記録された。それは夫婦の顔がまるで別人のように変わってしまい、また、一緒に映る赤ん坊の顔が歪んでしまういうもの。縁起でもない現象に恐怖を覚えた夫婦は、製作委員会に投稿した。
写真スタジオでの取材で、店主の心当たりは以前写真を撮影した夫婦。懐妊の記念と子供が無事に生まれることを願って、妊婦である妻と夫で撮影したものである。だが皮肉にもこの夫婦は事故で亡くなってしまったのだ。
感想
幸せいっぱいの夫婦の顔が、徐々に恨めしそうに変わっていくのが怖いと感じました。赤ん坊の顔にいたっては、目鼻口がずれてしまっており、かなり不気味で、縁起でもないにしてもほどがあります。
他の方のレビューではあまり評価が高くないようですが、私は怖いと思いました。
ずっと一緒 前編(怖くない)
概要
大学のイベサーグループの新歓合宿(めっちゃ楽しそう)。先輩の1人が肝試しに行こうと言いだし、その際の映像に奇怪な現象が写り込んだという。
投稿者の木田めぐみさんが当時の状況を話す。先輩の1人がこの近くに神社があり、そこに口減らしの犠牲になった子供を慰霊する神木があるという話をする。そこはそもそも安産や子供の成長を祈願する場所であったのだが、古い時代の飢饉などにより、いつの日か子供を捨てるようになってしまい、呪われた神木と言われるようになったというのだ。そして物好きにもそこに肝試しに出かけることになる。
木田さんの友人、沙那恵さんはその御神木に到達した際に、全身に黒いあざのようなものに覆われ、その場にしゃがみこんでしまった。そして彼女の背後に女性の顔が現れたそうである。その様子は木田さんしか目撃していなかったが、映像にはしっかりと記録されていた。実はその御神木に祀られた藁人形に、沙那恵さんが大事にしていたネックレスが巻き付いていた。彼女がおかしくなったのはそれを見たのがきっかけだったのだと言う。
ここで映像が紹介される。木に打ち付けられている人形を先輩が見つける。「これ、俺が沙那恵にあげたやつじゃん」そう彼が叫ぶと、沙那恵さんがヘタレ込んでいる。彼女の手足顔には黒い痣のようなものが浮かび上がり、背後には女性の顔が現れる。その顔は沙那恵さんと同様に、黒い痣のようなものが確認できる。
実はこの先輩と沙那恵さんは交際している恋人同士だった。あのネックレスは先輩から沙那恵さんにプレゼントされたものだったのだ。同じサークルのあやみさんという女性の先輩が、沙那恵さんと男性との仲を横恋慕しているという噂があり、嫌がらせか何かで呪いをかけているのでは、と木田さんは思っていると言う。その後、沙那恵さんとは連絡が取れなくなっているとの話で、彼女が無事なのか、それを確かめることがまず先であると感じた取材班は、沙那恵さん宅を訪問してみることにした。
幸い沙那恵さんは無事であった。体調を崩していたが、薬局に勤めていると言う彼女の兄が看病をしており、少しずつ落ち着きを取り戻しつつあると言う。休んでいる沙那恵さんに代わり、この兄がインタビューを受けてくれた。3ヶ月前ほどから彼女は鬱の症状が出て病院を受診し、薬を飲んでいたそうである。付き合っている彼氏が、先輩のあやみさんと浮気しているのでないかという、三角関係のストレスが原因ではないかとのことであった。
つづく
感想
また男女の恋愛感情のもつれの話か、と思うとちょっとげんなりしました。前回は面白かったですけど、こう立て続けだとちょっとね。
それにしてもお兄さん、絵に描いたような好青年ですが、言動が芝居がかっており、あまりに怪しすぎると思いましたね。そもそも、礼儀正しい感じでありながら、名乗らないし…(川居も名前を聞かないし)。怪しい。
美容院(とても怖い)
概要
美容院で頭だけのマネキンを使い、髪の毛のセットをしている様子の映像。後輩にセットの実演を見せるために撮影したものである。この美容院はこの地で長きにわたり店を構えていたこともあり、建物は古く、怖い噂をよく耳にしていたと言う。
髪のセットしていた美容師の男性が、マネキンから目を離した瞬間、ひとりでに台から外れて床に転げ落ちてしまう。何か怪現象が起きても、ビデオカメラをすぐに構えられるようにしていた彼は、とっさにカメラを構え、マネキンを拾いに行く。だが、持ち上げようとしたその瞬間、マネキンは人間の顔に変化し、こちらを見つめている。驚いた彼は驚きの声をあげ、マネキンを取り落とすと、それは元のマネキンに戻っていた。
この美容院の古くからの常連客に似ていると言う。その客は既に亡くなっていた。
感想
結構怖いので覚悟して見てください。人形だと思っていたのが、人間だったって言うのは結構ビジュアル的にショックです。
この映像は以前にも記事にした、「ダラケ!お金を払ってでも見たいクイズ」でも福田氏の作品ということで紹介されていました。クイズ形式と言う感じの番組だったのですが、いままでダメダメだった福田監督がこの映像でパネリストの票を獲得して優勝していました(笑)。
ですが、これ系の映像では過去に、「ほんとにあった!呪いのビデオ45:首の家」という傑作があるので、残念ながら僕の評価では少し落とさせていただきました。
フェスティバル(怖くない)
概要
新宿中央公園で開催されたイベントになんか手が写った。
感想
顔と手が、って言ってますが、手しかわかりません。
ただ、この地でトラップ式の消化器爆弾が爆発する事件は実際にあったそうです。
祖父母の家(少し怖い)
概要
祖父母の家に遊びに来た投稿者。同じく遊びに来た甥っ子を撮影した映像に不可思議なものが写った。甥っ子のすぐそばにある座卓の暗がりに、女と思しきものが写り込んだのだ。
この夜、一緒に写っていた祖父が老衰で亡くなってしまったという。
感想
みかんが大好きで、みかんばっかり食っている甥っ子ちゃんが可愛いエピソード。
「(みかんを)一個ちょうだい」と話しかける投稿者。
一回口に入れてから投稿者に差し出す甥っ子。
「これ一回噛んだやつやん(笑)」
「ありがとう」と投稿者。褒められて嬉しかったのかもう一個のみかんを差し出す甥っ子。
「ありがとう」だが、甥っ子は差し出しただけでそのまま口に入れてしまう。
「…ってくれへんのかい(爆笑)」
可愛いなあ(笑)。あれ?幽霊は?
でも、写り込んだ顔は少し怖かったです。お迎えだったのでしょうか。
ずっと一緒 後編(怖くない)
概要
体調を取り戻した沙那恵さんに話を聞く。鬱の原因は、やはり付き合っていた先輩の浮気が原因であった。ネックレスを見て先輩が笑っていたのもショックだったようだ。
取材班は問題の神社、そして例の御神木のある現地に取材に向かう。だが御神木と思しきものや、祀られた人形のようなものは見つからない。挙げ句の果てには地元の男性に怪しまれて怒鳴られ、慌てた大塚が崖から転落してしまうと言ったハプニングも起こる。この男性によると、この地にそのような伝承や風習はなく、最近若者が押しかけて迷惑しているとまで語る。
事の真偽を確かめるためにこのイベサーの先輩、達也さんに話を聞くと、あっさりとこの話は嘘であることを認めた。あくまでも、ドッキリ、サプライズのための作り話であったそうだ。藁人形も達也さんとあやみさんで仕掛けたドッキリで、悪気はなかったと言うことだった。では、沙那恵さんの異常は一体何が引き起こしたのであろうか。
取材班は沙那恵さんの交際相手、一希さんを達也さんに呼んでもらい、話を聞くことができた。あやみさんとの仲も、浮気というわけではなく、困っているときに助けたりしただけである、という主張で、後の達也さんのフォローから、彼は頼られたりするとホイホイなびいていってしまう性格のようであった。それをいちいち深刻に受け止める沙那恵さんの態度を疎ましく思うこともあり、今は別れたと語っていた。だが、取材班との言い合いで彼は驚くべき発言をする。それは、沙那恵さんに兄などはいない、一人っ子だというものであった。
取材班は再び沙那恵さん宅を訪れるが、なんとその部屋は引き払われていた。木田さんに連絡を取るが、彼女も引っ越しの件は知らなかった。沙那恵さんと連絡が取れた木田さんにより、実家に帰って兄と暮らしているという。彼女は例の伝承の件はデタラメであることをスタッフに伝えられ、驚きを隠せない。そして、実は兄などいないという話にさらに驚く木田さんは、そういえば実家とは一言も語っていなかったと確認する。
そして木田さんは、取材班とのインタビューの前に沙那恵さんと、この兄と名乗る謎の人物と会っており、その際の映像を提供してくれる。
ここでその映像が紹介される。
部屋の一室で沙那恵さんと話をする木田さん。そこに兄と名乗る男性が当然のように沙那恵さんの部屋に入ってくる。沙那恵さんは、嬉しそうに兄であることを木田さんに紹介する。その男は礼儀正しく、爽やかな好青年で、沙那恵さんを心から慕っているように見える。彼が別室に姿を消す時に、沙那恵さんの顔、左半面はあの映像と同様にあざのような黒いシミに覆われていた。
この沙那恵さんの兄を名乗る男は、一体何者なのだろうか。
感想
鎌持った地元のじじい怖すぎ(笑)。でも結構いい人でした(笑)。
それはともかく、やっぱりお兄ちゃんは偽物でしたか。だいたい想像つきました。そもそも、兄妹の会話が芝居ぽくて嘘くさいと感じさせますからね。映像は顔の半面が黒っぽいだけで怖くはありません。
でも、お兄ちゃんのあの、そつのない態度はちょっと気持ち悪く、不気味さを感じさせました。
しかしながら次巻で、あの芝居がかった喋り方は実の妹に対してもそうで、ただのキモい喋り方をするやつだったことが判明するのですが。
感想まとめ
メインエピソードは若い男女の愛憎劇、前巻が高校生だったから、今回は大学生版か?、と思わせといて、実はもっと異なる話でした。それどころかほん呪定番の、地方の因習や伝説でもなく、1人の謎の人物が鍵であるという、今までにない話でこの先の展開がちょっと楽しみでした。
一般投稿は「美容院」以外は特出するものがありませんでしたね。その他は強いて挙げれば、「写真スタジオ」でしょうか。
さて、次巻(ほんとにあった!呪いのビデオ78)のレビューは、2年前にすでに投稿済みなので、以下のリンクを辿っていただけたらと思います。昔に書いたレビューなので、今とはちょっと作風が異なるかもしれません。
コメント
この巻で見たことあるのは『写真スタジオ』と『美容院』(例によって動画サイトを探し回って見つけました)。
最怖になっている『美容院』は他のレビューでも評価が高くて見たかったものでしたが、自分としては今一つな感でした。
そこで触れられている『首の家』ですが、実はそれ、いろいろとフェイクが言われる『ほん呪』をずっと見てきてもまるで真偽の程がわからない鈍い自分が、唯一初見の際に即フェイクだと判断したものです。ユーザーの評価が非常に高いことに驚いています。
それはさておき、ほん呪レギュラー版全編レビュー達成おめでとうございます!他のシリーズのレビューも今後やられるようですが、『戦慄投稿BEST20』という独立した一編、これは他のいくつかのレビューサイトでも衆目の一致する最駄作で、自分もかなり前に見たことありますが確かに駄作と思うので無くていいと思います(笑)。個人的には3本くらいは興味深いものもありましたが、それ以外がひどすぎるので。
「美容院」に関してですが、私にとっては久々に(本当に久々に)怖かったので、かなり評価が甘くなってしまった点は否めません。
「首の家」に関して、僕もフェイクだと思っています。ただ、あれはシチュエーションとタイミングが絶妙で、びっくりして怖かったので、評価が高くなりました。ちょうど、「邪眼」に通じるものがある(異論はありましょうが)と、今は思っています。タイミングは「邪眼」の方がインパクトがありましたが。
>ほん呪レギュラー版全編レビュー達成おめでとうございます!
ありがとうございます。あとは、「Ver.X」ですが、僕的にもあまり評価が高くないので、まったりとレビューしようかと思っています。ちなみに「リング編」と「戦慄投稿BEST20」はまだ未視聴なんですよ。どちらも評価が低いようですが、「戦慄投稿」は最駄作とは…怖くはなくとも面白ければまだ良いのですがね(笑)。
『駄作投稿20』ですが、私が個人的に唯一及第点をあげられると思うエピソード(つまり駄作20の中のBEST1)をパル企画がYouTubeにアップしていました。
YouTubeパル企画のホームの動画を新しいものから順に追って行って、全く見覚えのない特徴的なタイトルがあればそれです。よければご参考に。
(もっと前に遡れば代表的な駄作も観られます)
というか、パル企画は5ヶ月ほど前から過去のほん呪各作品を精力的にアップしているんですね。
見ました!
メインエピソードの続きが気になりすぎてこちらのネタバレを読もうと思うもグッとこらえます(;_;)
質問なのですが、ホンノロシリーズで
これは本物かなぁ?と思う映像があったら
タイトルと巻数教えてくださいm(_ _)m!
チェックしたいです!
モフィさんこんにちは。
>これは本物かなぁ?と思う映像があったら
あくまでも私見なのですが、密かに本物かも…と思っているのは
本呪23:廃神社
本呪25:不気味な女
本呪50:呪われたホーム・ムービー
ですかね。いずれも作り物にしては禍々しすぎるのポイントです。ぜひご覧ください。