ほんとうに映った!監死カメラ11(ネタバレあり)

レビュー
ほんとうに映った!監死カメラ11
レンタル開始:2015年6月3日(水)監視カメラに映った恐怖映像コンセプト・ホラー・ドキュメント第11弾!キャストナレーション:鈴木智晴スタッフ製作:AMGエンタテインメントプロデューサー:浦野太/有…

はじめに

「ほんとうに映った!監死カメラ11」のレビューです。以前レビューした「ダラケ!お金を払ってでも見たいクイズ」でハプニング映像として紹介されていた「呪術」が収録されています。

さらにオープニングがリニューアルされて、特にタイトルが出てくるあたりがCGで作成されており、ちょっと派手になりました。

黒い女(ちょっとだけ怖い)

概要

とあるマンションのエレベーターに、サラリーマン風のスーツ姿の男性が乗ってくる。このマンションの最上階5階のボタンを押し、エレベーターは上昇する。すると3階でエレベーターの小窓から廊下に立つ女性が下に流れて行くのが見える。女性は黒い服を着ており、まるで喪服のようだ。小窓から見えるその女性は4階にも現れたかと思うと、何度も何度も姿を現す。よく考えれば5階までしかない建物でエレベーターがそんなに上昇できるわけがない。階数表示は4階で止まっており、これは4階を何度もループしているように思える。

男性は異変に気が付き、狼狽して階数ボタンを押したりおろおろするが、なすすべがない。何回かループしてようやく5階にたどり着いた。「今のはなんだ?」と5階で振り返る男性だが、無人になったエレベーターは何事もなかったように1階に戻って行く。

感想

エレベータの監視カメラはすでに食傷気味でしたが、同じ階を何度もループというのは面白かったです。残念なのはエレベーターの外が明るすぎて露出過多で白く飛んでしまい、女性の輪郭がよくわからないことですね。これにより恐怖感が薄らいでしまった気がします。

中古車(怖くない)

概要

以前車の盗難にあった投稿者は、自宅駐車場に防犯カメラを2台設置した。そのカメラの1台の人感センサーが何かを捕らえ、何かを探すように左右に動く。だが、映像には何も映っていない。するともう1台のカメラがいきなり台座から外れて宙ぶらりんになってしまう。そのカメラが外れる直前、傍に駐車してあった車の運転席と助手席に、ぼうっと人影が映り込んでいた。

この車は投稿者の次男が購入した中古車であったという。

感想

ありきたりなものですが、人感センサーに反応することと、カメラが外れてしまう現象とのコンボで、ちょっと新鮮でした。

廃墟5(少し怖い)

概要

毎度おなじみ菅野君が今度は廃墟ではなく洞窟にチャレンジ。今回は趣を変えて旧日本軍の構築した砲台施設跡の洞窟である。よせばいいのに何者かが持ち込んだと思われるビーチベッドを見つけ、そこで一夜を明かすことに。

寝床についた彼であるが、例のごとく何者かの気配を感じたようで、起き上がってカメラを持ちその方向へ向かう。菅野君によればそのときにサイレンのような音を聞いたというが、映像には記録されていなかった。

すると洞窟を出たところにある暗がりに2名ほどの人影を発見し、その姿をカメラに収める。いつものように恐れおののいた彼は、洞窟に逃げ帰り物陰に隠れる。遠くからの足音が洞窟内に響き渡った。

一夜を明かし朝になって洞窟から出た菅野君の服は、何者かに切り裂かれたように破れていた。

感想

今回は段取りこそいつもの通りでしたが、廃墟じゃなくて洞窟、外で遭遇して洞窟に逃げ込む、髪の長い女性じゃなくておっさん二人と、パターンを変えてきました。

このおっさん達なのですが、ナレーションでは「軍人と思われる2人の男の姿が…」って言ってますが、とても軍服には見えず、なんだか管理の自治体職員みたいで、幽霊というよりは不法に侵入しているのが見つかって通報されるのでは、という感じがして心霊的な怖さがありません。まあ、深夜ならどんな姿でもびっくりしますけどね。いつもと違ってなかなか面白かったです。

尚、今回やっとナレーションで「菅野(かんの)君」と呼んでもらえましたね。

肝試し(怖くない)

概要

とある霊園の監視カメラ。肝試しに訪れた男女4人組のグループが、カメラ前を横切る。映像の奥で記念写真を撮っているが、フラッシュに照らされた彼らの背後に巨大な顔が現れる。だが、彼らはこの存在にに気が付いていないようだ。

奥へと進み映像から消える彼らだが、しばらくすると戻ってくる。まず足早に立ち去ろうとする女性2人。そして歩いてくる男性2人。そして、その後を追うように半透明のもう一人の人物が横切る。

感想

はい、真面目なパートはこのエピソードまでです(笑)。

記念写真の奥に現れる顔は、見ようによっては怖いと言えなくもないですけど、いかんせん遠すぎてインパクト不足。彼らの後をついて来る幽霊はこれまた普通すぎます。

呪術(笑)

概要

シンガーソングライターの新山博子(しんざんひろこ)さんからの相談。なんかライブに来ているファン(と称する女)におかしな奴がいて、変なおまじないみたいなことをやっている。新山さん自体は体中に痣ができ始めたという。

魔術堂のKATOR氏によればこれは呪術だろうという見解で、彼からの情報で呪術で商売している業者に取材を行う。その業者の男性にライブ映像を見てもらうと、相当に危険なもので、余命はせいぜい1-2か月だというではないか。そして呪いから逃れる方法として「呪い返しセット」、お値段79万8千円の代物を紹介してくれる(笑)。

新山さんは恨まれる心当たりがなかったが、あのファンからの手紙が、例の会社の商品「洗脳レターセット」であることが分かり、そこには新山さんへの嫉妬と思われる恨み言が記されていた。その文言で新山さんの元カレの「テルヲ」さんの存在が浮上。彼への取材で変なファンとテルヲさんが付き合ったことのある女性、「ささやま」が同一人物であることが判明、この女性のテルヲさんへの贈り物と称するお守りから、彼女の陰毛をゲットする。

ささやまからの呪いによる死から逃れるため、呪い返しをするアイテムがそろったのだが、値段が値段だけにその支払いの分担は揉めに揉めてしまう。結局「ほんとうに映った!監死カメラ」製作会社が半分以上を建て替えることになり決着するが、スタッフが「呪い返しセット」を取り寄せる段取りをしている間、新山さんとよりを戻したいテルヲさんの戯れにより、陰毛を部屋の中に落としてしまう。

部屋の中で陰毛探しが始まり、ようやく絞り込んだ3本の陰毛から限りなくささやまの陰毛らしき1本を慎重に選別、呪いの藁人形に仕込む。「もし間違えて俺の陰毛だったらどうなるの?」と、心配そうなテルオさんをよそに、黙々と陰毛を仕込む新山さん(笑)。

丑三つ時、近所の公園としか思えない場所で、適当な木を見繕う新山さんの姿。藁人形を五寸釘で容赦なく打ち付け呪い返しは完成する。映像のバックには新山さんのさわやかなピアノ弾き語り曲、「神様へのプレゼント」が終始流れていた(笑)。

感想

この陰毛を探しているシーンが今エピソードのハイライトで、「ダラケ!お金を払ってでも見たいクイズ」で紹介されていたものです。白い養生テープで毛を採取して照合している場面には、失笑を禁じ得ませんでした。

新山博子さんというシンガーソングライターは実在しているようですね。現在も「SHINZAN」と名義を改めて活動しているようです。曲の感じはピュアでさわやかなピアノ弾き語りで、嫌いじゃありませんが、「元カレ」とか「陰毛」とか連呼する作品への出演はイメージ的にいいんですかね(笑)。

新山さんの曲(神様へのプレゼント)をバックに藁人形打ち込んでいる絵面は、シュールというよりばかばかしくて笑ってしまいます。

男色霊(ええぇぇ)

概要

夜中にドライブをしていたら叫び声が聞こえたので声の方向にハンドルを向けたら、下半身すっぽんぽんの男性が木々の間から出てきた。この男は道に倒れたのかと思ったら四つん這いになり、叫び声をあげる。体を前後に揺らす姿は、まるで姿の見えない幽霊にお尻を〇イプされているようにも見える。

すると初老の男性が先ほどと同じように木々から飛び出し、何かをまき散らしながら何者かを追い払おうとしているしぐさを見せる。この初老の男性は被害にあった男性を抱えて車に近づき、病院まで乗せてくれと、投稿者たちに助けを求める。男性は肛門裂傷という大けがを負っていた。帰り際に「これは夢だからね」と、暗に吹聴するなと釘を刺されたそうだ。

一体ここで何が起こったのか、スタッフは取材を開始する。そこは湖の湖畔であったが、観光シーズンを外しているようで、人影もない。たまたま湖畔を歩いていた男性に話を聞くが、男を凌辱する幽霊など聞いたこともないと言う。この男性は吉田と名乗り、近くのボート小屋の管理をしているという話であった。だが、スタッフはあの投稿映像に写る初老の男性に似ていると感じ、その件を彼に追及するが頑なに否定され、最後は不機嫌な態度で立ち去ってしまった。

スタッフは付近をさらに徘徊すると、別の若い男性に出会う。なんとこの男性はそのような幽霊の存在を知っていた。知り合いがこの幽霊に襲われたのだそうだ。投稿映像に異常な食いつきを見せるこの男は「トミー」と名乗り、幽霊に〇イプされたいと願う、性的倒錯者であることを告白する。この場所にそのような幽霊が出没する噂を聞きつけ、わざわざ九州からやってきたそうだ。

彼は先程の吉田さんに会いたいと願い、改めて探すことに。なかなか見つからなかったが、スタッフが最初に遭遇した場所に戻り、発見することができた。事情を話し、トミーさんに頼まれると吉田さんは投稿映像の男性であることをついに認める。彼はこの場所で幽霊に襲われた男性を何度も助けてきたと言い、映像で撒いていたものは清めの塩で、事態に対応するためにいつも持ち歩いているそうだ。

最初はトミーさんへの協力を拒んでいた吉田さんであったが、彼の異常とも思える熱意にほだされ、しぶしぶ了承するものの、吉田さんにも具体的にできることは何もない。日が落ちて湖畔が暗くなるころ、霊を誘惑するためにトミーさんに下半身を露出させてみようと話し合っている時、あたりを激しい地響きが襲う。狼狽するカメラが湖面を向くと、そこにはとてつもなく巨大な人型の物体が鎮座していた。山の方にはなんだか大きい目みたいなものを持つ存在もこちらに向かってきている。

これはもう幽霊どころじゃねえよと、スタッフは吉田さんたちをほったらかして帰京。映像を見たプロデューサーの有馬顕氏は「これは監視カメラの枠に収まらない」と新タイトルで調査しようという話になる。

新シリーズタイトル「近日リリース!妖怪カメラの告知がでかでかと表示され、エピソードは終わる。

感想

今エピソードはなんといった良いか、何処に突っ込んだらよいかなかなかに困ってしまいますね。幽霊に〇イプされるシーンは笑ってよいのだろうかと複雑な心境になります。「ショーシャンクの空に」を思い出しちゃいますよ。痛そう、気の毒。

笑いのツボはおそらく、性倒錯者のトミーさんが吉田さんに懇願して土下座の後にズボンまで脱ごうとするシーンなのでしょうが、乾いた笑いしか起こりませんね。その上海坊主みたいなでっかい妖怪みたいなものが登場するという、想像の斜め上を行く展開に目が点になってしまいました。

因みに「妖怪みたいなでっかい人型のなにか」は造形が雑過ぎる。ここでも笑わせようとしていたのでしょうか。

感想まとめ

前回はパワー不足、笑わすならちゃんと笑わせろ、などど感想に書いたのですが、この願いが時空を超えて過去のスタッフに届いたのか、きちんとちゃんと笑わせてもらいました(笑)。

今更ながら気が付いたのですが、これはニコ生のコメント付きでワイワイ観たらかなり楽しそうですね。というか、ニコ生の住人は当時そのように楽しんでいたようです。怖いものをドキドキしながら見るというベクトルとは、全く異なるシリーズになってしまいましたが、それなりに面白いので視聴は続けたいと思います。

因みにアシスタントの金田さんがスタッフロールにはクレジットされているのですが、何処に出ていたのでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました