はじめに
「フェイクドキュメンタリーQ」12本目の「ラスト・カウントダウン (Last Countdown)」を視聴しました。今回のタイトルコールで表示されるタイトルは、動画タイトルと変わらず「ラスト・カウントダウン」です。
そう言えば、今年は元日から重大事件が相次ぎましたね。能登地方の一日も早い復興を願うとともに、災害や事故で不幸にも亡くなってしまった方々に心からお悔やみを申し上げます。
更新がだいぶ遅くなってしまいましたが、本年もよろしくお願いいたします。
概要(ネタバレ)
以下12本の短い動画が、カウントダウン形式のように次々に紹介される。各動画タイトルと同時に説明のテロップが表示され、また映像途中にも一部を除き簡単な説明テロップが入る。
12:採用できない投稿映像(2015)
某心霊ドキュメンタリー作品に投稿された動画。問題があるとして採用されなかった。
心霊スポットらしき廃墟か何かに複数の男性たちが訪れた際の映像。どうやら人間の頭部を発見してしまったらしい。このため採用できなかったという。また、「Q」側で音声にピー音をかぶせて編集しているようだ。
だけどそれだけ。
11:トラホンピータ(1997)
ある地方局で深夜に放送されたテレビ番組。放送は1回のみで終了し正式な番組名は不明。通称「トラホンピータ」と言われている。
ハイパーメディアクリエイターが創った90年代のフジテレビ深夜帯番組のアイキャッチとかにありそうな何とも言えない切り絵ストップモーションアニメの劣化版みたいなものが流れ、「トラホンピータ」を連呼する意味不明の映像。観たものはしばらく「トラホンピータ」が頭の中でエンドレスすることになる。
10:バタフライ・ストコーマ(2004)
ヒーリングカウンセリング映像作品として2004年にDVD全3巻が発売されたが、視聴者より返品・苦情が殺到したため、わずか1週間で自主回収・廃版となった。
波形をかたどったような安っぽいワイヤーフレームCGの映像に、2音のみの単調なピアノの旋律が延々と続いたかと思うと、突然変調したりする謎の映像。「見ていると吐き気を催す」とのことだそうだが、そのようなことはなく、少なくとも「眠気」には襲われる。
9:ななみが帰ってきた(2014)
提供者の元夫から送られた動画。文面には「あの世からななみが帰ってきた」と添えられていた。
元夫から上記のような文面が添付されてきたそうだが、この元夫婦の間には「ななみ」と言う娘はおろか子供もいないそうで、映像提供者にも意味不明。今回では唯一がっつりと心霊的な映像で、建物の入り口らしき場所に女性のような人影が確認できるものの、シルエットでしかも建物に隠れ一部分のみなので判別しずらい。
8:萩原さん(1996)
テレビ○○で放送された映像。局内では「曰く付き」として有名。赤い男性の顔が見えると騒ぎになった。
クラブかライブハウスか何かで撮影された映像。ズンドコベース音に激しい照明であちこち撮ったものをつなぎ合わせたイメージ映像のようで、しかもほんの一部しかなく大変短い。「萩原さん」らしき人物の顔らしきものが現れたところで映像は停止する演出。確かに男性の顔が見える。
7:見てはいけないビデオアート(1999)
14歳の少年が創ったアニメーション作品。制作者はこの作品を完成後病死している。原盤はとある現代美術館に収蔵されている。
海辺とかをバックに、意味不明な手書きのアニメが合成されたような稚拙な映像。これを美術館で披露した際に見せられた小学生たちが、集団ヒステリーを起こしたそうである。
6:青空 1(1993)
オークションサイト等でごく稀に出品され、高額でも必ず落札される謎のビデオ作品。何故価値があるのかは不明である。
素人としか思えないお笑いコンビ、「青空ふっきんはいきん」が何故か工事現場の重機の前で、寒い漫才をしている映像。何度もダビングを繰り返したように画像も音声も劣化している。「本人がテープを回収している」という噂があるそうだ。終わり際に男性の声が入り込んでいるが、何を言っているかはわからない。「とうとう、あの…」というセリフだけ聞き取れる。
5:死者の声(1986)
ある宗教に没頭した一家が住んでいた空き家に残されていたビデオテープ。ラベルには「1986/7/3 ししゃのこえ」と書かれていた。
デザイン会社っぽいオフィスで仕事している風景のモノクロ写真に、ドア際に立つ男のシルエット映像がオーバーラップ。何やら警報っぽい音や、繰り返し叫んでいる声などが聞こえる。写真の一部(座っている男性の後ろ姿)を拡大したり、ドア際の男性が切羽詰まっている感じがして、緊迫した音声も相まり不穏な雰囲気が漂う。
ん?
8673(1986年7月3日)…って…。
4:目が合わないように(1987)
○○寺に保管されているビデオテープ。観たものの目に悪影響を及ぼすと言われる。古い映像が10分ほど録画されている。
映像の冒頭、禍々しい書体で「てぶくろ」とタイトルテロップが表示される。あるお寺に保管されており、見た者の目に悪影響があるとされる映像だが、5分ほどに抜粋されている。廃材か何かを燃やしたドラム缶を囲む作業員風の男性3人。全員が手袋(軍手)をはめており、缶コーヒー片手にタバコを吸いながらだべっている様子。手袋越しに火に手をかざし、暖をとる彼らの手は黒く汚れていた。火を囲むほど寒い季節なはずなのに、何故かミンミンゼミの鳴き声で映像は終わる。終わる直前に複数人のつぶやきのような音声が入っていた。
また見た者に悪影響がないための配慮なのか、映像の彼らと目が合わないように、所有者によって画面の上部は黒く塗りつぶされてされている。
3:DFCF007.AVI(2011)
交通事故で運転手の男性が死亡。車内にはビデオカメラが残されていた。
事故に遭った車は盗難車であった。そして車内に残っていたカメラは死亡した運転者がこの車を盗む直前に撮影したものらしい。そこには男性2人の姿が記録されていた。そのうちの一人は車の元の持ち主であった。
そして前の映像から1時間後に事故を起こし車を盗難した男性が森の中を彷徨っているような短い映像が記録されていた。
2:あなたは、春田君まであと何周?(年代不詳)
○○大学のオカルト研究会メンバー内で代々受け継がれていた”呪いのビデオ”。「春田君」は自殺した学生だとされている。
第一章がハイライトする文字テロップの後に「不幸になる絵」と言う文字と、寂しげなイラストのタイトルらしきもので映像は始まる。不気味な音楽と共に奇妙な文様、室内の映像、男性の顔など、わけのわからないカットが続き、「あなたは春田君まであと何周?」というテロップで終わる。
1:
説明なし
「Q1:フェイクドキュメンタリー」の問題の映像で、3番目の遺影の女性のシーン。
シリーズすべてを見ている者は既に視聴済みの筈。
感想(ネタバレ)
まさかのオムニバス形式。しかもそれぞれ短い動画をランキング形式(?)で羅列しているだけ。不気味と言えばそうだけど、ハッキリ言ってわけが判りません。それぞれのタイトルに記載された年代にも、僕の頭が悪いせいか、あまり意味が見出せません。
唯一気になったのが「死者の声」の「1986/7/3」が、「Q8:光の聖域」の「8673」と合致していること。
また「DFCF007.AVI」の2人組は「光の聖域」の2人かもとも思いましたが、「光の聖域」の方は黒田さん含めて最初は3人だったはず。「DFCF007.AVI」の2人組の服装と比べてもよく判りませんでした。
「青空 1」で何故か重機の前で漫才していた映像と「目が合わないように」で工事現場風の作業員が登場したりとか、「死者の声」で警報音と机がすべて壁に向かった配置で、何となく大規模施設のオペレーションルームを連想して「光の聖域」のあの集団を思い出したりと、繋がりがありそうなのに決定的なものは何も見当たらないとか、「Q」らしいなと勝手に思ってしまいます。
それとは別に、ちょっと発見してしまったのですが、同じ寺内康太郎氏の作品で「呪いの黙示録 第九章」の「呪いのビデオ」にて、下から空をバックに男性を見上げている映像とほぼ同じものが、「あなたは、春田君まであと何周?」で使われていますね。厳密にはアングルと雲の形がちょっと異なるのですが、男性の服装がバッチリ一致します。何を意味するのかはわかりませんが。
どうもこの動画で「フェイクドキュメンタリーQ」の第一シーズンの最終回らしいのですが、リアタイで見ていない私にとっては、それっぽいものは何も感じませんでした。ただ映像の最後に「Qシーズン2 第6話 (字幕付き)」のお知らせがありました。公開は1月の21日。
あと1週間じゃん!
早く残りを観てリアタイに追いつかなきゃ。
でも「シーズン2 第6話」って、公開された動画リストはあと7つあるんだけど、どゆこと?
というわけで「トラホンピータ」。
コメント
この回は個人的には出どころも安全なのかも分からない、得体の知れないものを断片的に見させられている感じが個人的には良かったです。
公開された動画が7つなのは多分のちのトロイの木馬回の生放送版とそれの編集版が公開されたからだと思います。
ラストカウントダウン以降の公開動画が
フィルムインフェルノ
ノーフィクション
プランC
basement
マインドシーカー
怪談
トロイの木馬
なのでフィルムインフェルノがスペシャル版でシーズン2のナンバリングに入らないとしても、一個余りますね。トロイの木馬もライブスペシャル版と言う位置づけなのですかね。
観ていけばわかることなのでしょうけど。